社会

岩国基地“ 海上輸送基地として重要視”
(山口県)
岩国基地の滑走路沖合移設事業に伴い新たに建設された港湾施設についてアメリカ軍が弾薬などの海上輸送拠点として岩国基地を重要視している調査報告書をまとめていたことが明らかになった。これは共産党の久米慶典県議が会見で明らかにしたもの。アメリカ軍の輸送を統括する司令部の調査チームが2002年にまとめた報告書は2858ページありそのすべてが内部告発による機密文書を公開しているウェブサイト「ウィキリークス」に掲載されている。これは2003年に始まったイラク戦争を前にアメリカ軍が弾薬などの
海上輸送が可能な港湾施設を分析・調査したものとみられている。
日本では広島県の秋月弾薬庫や青森県の八戸港など6ヶ所が調査され岩国基地の港湾施設については滑走路移設前の1999年6月に
17ページの分析結果がまとめられている。それによると滑走路の沖合移設事業により新たな港湾施設が建設されると長さ40m、水深6mの1ヶ所だった荷揚げ場が長さ360mと137mの2ヶ所となり水深も15mと大型船の停泊が可能となることが示されている。そして結論としては「岩国基地は将来、アメリカ軍の海上輸送作戦をサポートできる十分な能力を持つ」としている。久米県議は「滑走路沖合移設事業は航空部隊の基地強化の呼び水になっただけでなく新たな港湾施設の建設でさらに基地強化が進められた」と指摘した。
[ 8/17 16:17 山口放送]