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年収1000万円!協会広報一般公募へ

 会見を終え独立委の面々にあいさつして退席する放駒理事長、陸奥親方=両国国技館(撮影・田村亮介)
 会見を終え独立委の面々にあいさつして退席する放駒理事長、陸奥親方=両国国技館(撮影・田村亮介)

 あなたの手で角界改革を!日本相撲協会は16日、両国国技館で「ガバナンス(統治)の整備に関する独立委員会(=独立委)」を開き、広報部長の補佐役を一般公募する案をまとめた。待遇は「広報室長(仮)」で年収は1000万円。経験、性別、年齢は一切問わず、条件は「相撲を愛していること」。誰でも応募できる上に破格の給与となれば、応募者の殺到は間違いなし。早ければ、20日に開催が決まった理事会で公募の要項などが正式に決まる。

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 独立委後の会見で、渡辺美樹委員(ワタミ会長・CEO)が高らかに発表した。「相撲が大好きで、広報のプロフェッショナル。そういう方を招いて、陸奥親方(元大関霧島)の補佐として入っていただければ。閉鎖されていると見られているのに対して、大きく門戸を開いていくんだということの象徴になる」。広報部門に限らず、職員の公募採用は異例だ。

 理事長や事業部長といった協会首脳の意向を各親方に伝える内部の連絡係と、積極的な情報開示で世間が抱く協会への誤解を解くのが役割だという。外部からの広報部長の補佐役については、独立委の木暮浩明委員(伊藤忠商事理事)が人選を進めていたが、いったん白紙に戻す。

 年収1000万円というと、不況下の日本においては破格の待遇だ。渡辺委員は「辞めて来るという人を取ろうとしたら、それぐらい言わないとだめ。文科省とかにもメッセージを出せる人となるとハードルは高い」と断言する。未経験者可といっても、甘い気持ちの応募では即不採用となりそうだ。

 公募案に放駒理事長(元大関魁傑)は「そういう意見もあったのかと感じた」と感心しきり。陸奥広報部長は「相撲を愛している方なら間違いない」と、部下の誕生を楽しみにしている。協会からの要請があれば、ワタミ会長の渡辺委員が面接官を務める可能性もあるという。

 書類、面接、論文をクリアしてあなたも協会広報の一員に?ただし、木暮委員はこう付け加えた。「500人ぐらい応募するんじゃない?(応募時に今の職は)辞めない方がいい」。同委員によると、採用は1、2人になる見込み。公募の正式決定は20日の理事会後になるが、狭き門になるのは間違いなさそうだ。

(2010年8月16日)
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