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【大リーグ】

松坂 メジャー500Kも黒星 しゃく熱のテキサスで大台乗った

2010年8月17日 紙面から

レンジャーズ戦に先発、6回2/3を投げ7安打4失点で4敗目を喫したレッドソックス・松坂=レンジャーズ・ボールパーク(ロイター=共同)

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 【アーリントン(米テキサス州)大城和美】灼熱(しゃくねつ)地獄でメジャー通算500K−。レッドソックスの松坂大輔投手(29)が15日(日本時間16日)、当地のレンジャーズ戦に先発。気温約40度の酷暑の中で5回にブランコから空振り三振を奪い、1920年以降では球団史上2番目のスピード記録となる91試合目のメジャー通算500奪三振を達成した。松坂は“省エネ投法”で6イニング2/3、今季最多の115球を投げ奮闘したが、打線の援護に恵まれず4敗目。チームも3−7で敗れた。

 暑い、暑すぎる。レンジャーズボールパークの最高気温はなんと40度。夏の甲子園なんて、まだ甘っちょろい。松坂は容赦ないテキサスの日差しが照りつける超過酷条件の中、必死に気持ちを奮い立たせた。

 「まったく体が動かなかった」

 酷暑対策のため、投球練習を通常より20球ほど減らしてのマウンド。それでも、松坂は体調の異変を感じずにはいられなかった。スタミナには絶対的な自信を持つ怪物をもってしても、球速はMAX148キロが限界。酷暑の中ですぐさま変化球主体の省エネ投法に切り替え、速めの投球リズムを意識した。

 「間違いなく(野球人生で)一番暑い。体感温度40度くらいは甲子園とか西武ドームであるかもしれないけど、実際に気温が40度を超えているところで投げたことはないです」

 暑さに対処できず2回に先制点を許したが、3回以降は松坂のエンジンがかかり始める。節目のメジャー通算500奪三振は5回だった。先頭のブランコに対し、最後はスライダーで3球三振。91試合目の到達は1920年以降では球団史上、サイ・ヤング賞7度、“ロケット”の異名をとったロジャー・クレメンスに次ぎ2番目のスピード記録達成だ。

 「2番目? まあ、1000個奪った時にそのくらいのペースだといいですね。500という数字に関してはあんまり…(苦笑)。何も思わないですね」

 昨季から度重なる故障もあり、遅すぎるという思いがあるのだろう。松坂は500Kにあくまで無関心を装った。しかも今季最多115球を投げ奮闘したものの、打線の援護がなく4失点で今季4敗目を喫した。

 「マウンドを降りてからクラクラしました。終わって、気を緩めてからの方がダメージがきましたね」

 酷暑に打ち勝ち記念すべき三振は奪った。ただ、レ軍のプレーオフ進出へ向け、松坂が欲しいのは白星に違いない。

 

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