参院選で民主党が大敗し、菅内閣の支持率が下がり続けている。同党に対する期待外れの思いが背景にあるように思う。
しかし、民主党政権で一貫してマニフェスト通りに進められているものもある。ダム事業への対応だ。住民の反対運動により、計画策定から40年以上も未着工のままの川辺川ダム(熊本県)を取材したことがある。国と住民との間で再三、討論集会が開かれたが、平行線だった。
それが、ダム反対を掲げた民主党が昨夏の衆院選で政権を取ると、一気に中止が決まった。まさに政権交代の威力だった。そういう点で、まだ民主党には少し期待している。(山田)
毎日新聞 2010年7月31日 地方版