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ボトル1本の黒インク

先月30日、65回目の誕生日を迎えた。

課長になった37歳の年。
記念の品にと、父がモンブランの万年筆を買ってくれた。

執筆家用の仕様で、胴体もペン先も極太の仕様。どっしりとして、いかにも「何か書くぞ」と言った印象のものだ。
ビジネスを成功させるためには道具建てが重要だと思っていたから、格好のプレゼントだった。
ユーザー・ディーラーへのお願いや感謝の手紙、報告書類、コメント、年賀状、暑中見舞い、幹部社員全員への誕生日カードなど、すべて万年筆で書いているのでインクの減りは殊のほか早い。

インクは黒で、太く悪筆の文字が、妙に迫力のある印象を与え、誰からの手紙か開封しなくても内容までわかる・・・そうだ。

週2~3回のペースでインクを補充していると、小さなボトルではすぐ空になる。
いつの頃からか、360ml入りのペットボトルのようなサイズのインクを購入するようになった。

思い返すと、新しい職場に着任する度、ほとんど空になったインク・ボトルを捨て、異動先で新たに購入してきたのだから相当の量になる。ひとつの仕事を完成させるのに、手紙や葉書や書類に記入してきた文字の量が桁外れだったといえる。
書かれる文字の量は、仕事の取り組み姿勢のバロメーターだと思っていた。 
最近は少し筆記量が減ってきたとはいえ、まだ週1回のインク補充は欠かせないでいる。

インクが最下点に近づき、底まで1センチくらいの量になると、
ボトルが、仕事の質はどうだったのか、と聞いてくる。
このインク・ボトルも、まる3年。
長い付き合いの万年筆は、修理しパーツを取替え、取替えして、ちょうど今年で28年も使用してきたことになる。
ペン先が変形してきているので何度も取替えを提案されたが、手になじんだ角度に磨耗しているので、そのまま使い続けている。
インク・ボトルの底がもうすぐ見えようかという今、この職場でも最後のインク補充の時が近づいたようだ。
パートナーともいえる太い万年筆に、
 ―あと少しがんばって見るかい? と聞いてみたら、
 ―次のインク・ボトルは小さめにしては? と言っていた。
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満3年 足掛け4年の期間、 体質改善に本気で取り組んでいただき、
素晴らしい成果を生めるチームになられたプラス・ファニチャー・カンパニーのみなさん、
短い期間に見事な『進化』をされたこと、黒インクで書いた極太の文字で、おめでとう・・・です。

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中嶋光正(なかじま みつまさ)
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ファニチャーカンパニープレジデント
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2010年7月27日 13:24に投稿されたエントリーのページです。

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