ガボール 第3のTバー
テーマ: ├ GABORATORY(GABOR)先日、とあるショップで眺めていたあのGABORATORY。
かなり出来が良くて「これ良いな・・」と思っていたガボラトリィ。
まさか、アメーバで仲良くしてもらってるあの方が購入してたとは!!
(しかも初ガボールらしいのです♪)
嬉しいったらありゃしない今日この頃です。kiaです。
そんな訳で、真面目にガボールについての記事でも書いてみます。
このタイプ。
スクエアのバーに“GABORATORY”ロゴ。そしてサイドにスタンリー・ゲスのスカル。
ガボールが日本に入ってきた後に、原宿にオンリーショップが出来た時には既にこのTバーが使われていました。
もちろん、現在もこのタイプです。
ちなみに、流通している多くの物はスカルも含め大よそ36mm強です。
ばらつきはありますが、36mmない物は稀(まれ)と言って良いと思います。
インターナショナルが出来た最初のものは37mmを越えた物もありましたが。
(1mmというと小さな差と思われるかもしれませんが、このサイズの1mmは実際に見ても大きな違いになります。)
もちろん「絶対は無いガボール」ですので、稀な物はあるのでしょうが、取り立てて短いサイズを過剰に主張するのは・・裏になんか事情があるのではないでしょうか?
Tバーの長さは他のパーツと違いはっきりとしたサイズが出ます。
その為、何かしらある場合は違和感を感じやすい場所です。
そして、例えばW/Cを分解してブレス等にした場合、どうしても欲しくなるパーツでもあります。
あ、いえ、例えばですけどね、たとえば。
で、次に有名なのはこちらのタイプです。
円柱状のバーにカンを付けたタイプ。
このようなボートパーツを半分に切った物をカンとして使用したタイプと銀棒を鍛造で半円に成形しカンにした物があります。
所謂 円筒Tバーと呼ばれる物です。
このタイプから上のスクエア×スカルのタイプに以降していったのは、やはり留め具としての機能性、そして装飾性からだと思います。
GABORATORYの初期から使用されているこのタイプは以前は市場では非常に希少な物でした。
1本でもオークション等に出るものなら、身内の中で大騒ぎになったイメージだったんですが・・・
最近妙に多いですよね。不思議。
先日はTバーがこの初期円筒タイプ。そして、モチーフ部分に現行クラウンG刻印という時代を超越したアイテムが生前の品として販売されている現場に直面してしまいました。
例えるなら、ファミコンの本体にwiiのコントローラーが付いているような・・。笑
どうしてこんな物が?と質問した所で「工房に残っていたパーツで・・」となるのは目に見えてるのでツッコミませんでしたけど。
・・なぜか、今日毒付いてますね、僕。笑
こちらのTバーは鋳造でなく1本の筒状のバーを切って使用しているようです。
そして、その長さに合わせてマルカンを(若しくはマルカンの直径に合わせてバーを)調節していたという話です。
なので極端に長さの合わない物、または円筒部分に鋳造跡がある物は・・「不思議だな」と思った方が良いかもしれません。
ガボールの真偽はよく分からない逸話よりも、このような製作における論理的な視点で見るといろいろ発見があって面白いかなと僕は思います。
で、最近ある方とお話してた時の事です。
「94年のカタログに載ってる円筒にGABORATORYロゴ+ハッピースカルのTバーって不思議と無いよね」
と言われ、僕はポカーンとしてしまいました。
94年カタログは分かります。
昔からショップに置かれているあのカタログです。
で、そのTバーは・・・どういう意味だろ?
と思って、言われたとおりに注意してカタログをみた所・・・驚き。
まさにそういうTバーだったんです。
このカタログは原宿にアトリエのあったラウンジ系列の時、穴が開くほど観たつもりでしたし、僕の元にやって来てからも観まくったつもりだったんですが・・全く気付きませんでした。
このカタログに掲載されているアイテムのTバー全てがコレなんです。
正に 円筒GABORATORYロゴ ハッピースカルTバー 。
このカタログが発行された時期(1994年以前)にはCAD等は一般にはありませんし、レーザー刻印もありません。
製作に関わる詳しい方にお聞きしたのですが、「円筒状の上にこのようにロゴを正確に彫るのは非常に困難な仕事で、ここはかなり腕の良い職人がやったに違いない」という事でした。(予想できる製作方法もお聞きしたのですが、ここでは伏せます。というか僕がいまいち理解しきれなかったので。)
一部ではカタログに載ってるアイテムは加工画像ではないか?なんて噂も昔ありましたが、態々ここを加工して載せる意味がないですし、アイテムのそれぞれが微妙に違う角度で撮影されている為、その可能性も低そうです。(0とは言いませんけども。)
何よりも疑問なのが、なぜこのTバーが一般には認知されず、そして品物も出回らないのか?という話です。
カタログには全てこのTバーなのに・・不思議なものですね。
そして、94年には既にハッピースカルのこのサイズが存在していたという事実も。
ちなみに、このカタログはほぼ原寸大なんですが、ボート部分から推測するに38mm程の長さがあるように思います。
益々深まる等。
そのうちこれもオークションや妙なショップで次々と出てきたら面白そうですけど。笑
このカタログの最後にはデザイナーとしてこんな名前があります。
Ryk Huelga
現スターリンギアのデザイナー=リック・マーベリック氏の本名です。
こんな所からもファミリーとしてのGABORATORYと、そしてそこから発祥した今が感じとれます。
銀モノ、そしてGABORってのは本当に面白いです。
16年も前に出来たカタログを見て、驚き楽しむ事ができる。
たかだかアクセサリーの留め具で。
そして、そこから友人といろんな物語が広がる。
遠く離れた日本で。
そして何年たっても色あせない少数精鋭のデザイン。
たぶん、100年後も。
実際はどうだって話よりもこんな風に想像を膨らませられる事が楽しすぎます。
そしてこれからも(世間的に見たら極限られたマイノリティの中でですが)様々な逸話が生れていくであろうGABORという存在とそのデザインは嗜好品としてやはり素敵過ぎると思いました。
※今回の記事は、GABORATORY のカタログ(94年製)とパンフレット(2010年製)の写真を一部引用させて頂きました。 こちらは著作権法で定められている 第三十二条 報道、批評、研究 その他の引用目的上(非営利に限る)正当な範囲内であればこれを引用できる との項に従い理念を持って使用させて頂きましたが、もし問題などありましたらご連絡下さい。
1 ■ガボール
奥が深いんですね(^.^)b
俺もガボールが欲しくなりましたよ!(^^)v