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日高港への掃海艇入港に反発も

2010年8月11日

 21日に開かれる市の花火大会に合わせ、 海上自衛隊が日高港へ掃海艇2隻を入港させ、 艦内一般公開等を計画していることに関し、 労働組合や市民団体のメンバーでつくる平和を考えるつどい実行委員会 (谷口幸男委員長) が抗議している。 ことし4月の美浜町の陸上自衛隊和歌山駐屯地が行った初の車両パレードに続く反発で、 9日には海自由良基地分遣隊長に入港中止を申し入れた。


 海上自衛隊は21日午後から22日午後まで、 日高港に掃海艇の 「くめじま」 と 「まきしま」 を入港させ、 2日間の一般公開ほか、 協力団体や自治体関係者への特別公開、 21日夜の艦艇ライトアップなどを計画。 広く市民とふれあい、 地域への感謝を込めて自衛隊活動をPRすることを目的としている。


 これに対し、 日中友好協会御坊支部や和教組、 市職員労働組合などのメンバーでつくる平和を考えるつどい実行委員会が反発を強めており、 「日高港は商業港であり、 軍港ではない。 市民が楽しみにしている花火大会の行事に合わせて、 (掃海艇の入港・一般公開等は) 市民の楽しみとは異質と思える」 として9日、 由良基地分遣隊に三上祥治分遣隊長を訪ね、 「御坊・日高の地を軍事的な地域にすることのないように」 と艦艇の入港と関連行事の中止を申し入れた。 実行委によると、 中止申し入れは三上分遣隊長に直接ではなかったが、 分遣隊側は 「すでに計画が進んでおり、 いまから中止はできない」 と回答したという。


 ことし4月には美浜町の陸上自衛隊和歌山駐屯地が創立48周年記念行事の中で、 駐屯地敷地外の県道で初の装備車両パレードを実施したが、 このときも実行委員会は 「私たちのふるさとを軍事的な地域に変えていくことに不安を覚える」 として中止を申し入れたが、 パレードは盛況のうちに行われた。 実行委は今回の掃海艇の中止申し入れも実現するとは考えておらず、 市民すべてが賛成しているわけではないという意思表示のアクション。 事務局は 「多くの市民は入港、 一般公開を喜ぶだろうが、 4月の陸自の車両パレードといい、 今回の海自の軍艦入港といい、 かつて一度もなかった動きがみられる。 軍隊が基地の外に出て自由な活動をすることに、 市民が慣れた地域にしようとしているとしか思えない」 と話している。

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