さいたま市で、15日、76歳の男性が自宅で熱中症で死亡しているのが見つかりました。警察によりますと、同居していた長男は「収入が父親の年金だけで電気料金が払えず、冷房を使っていなかった」と話しているということで、警察が詳しい状況を調べています。
15日午後4時20分ごろ、さいたま市北区吉野町の76歳の無職の男性が、自宅の部屋で倒れているのを、同居していた無職の48歳の長男が見つけ、消防に通報しました。すぐに救急隊が駆けつけましたが、男性はすでに死亡しており、死因は熱中症と診断されました。警察によりますと、男性は長男と2人暮らしで、15日午後2時ごろ、長男が熱中症を予防しようと男性に氷を渡しましたが、その後、物音が聞こえなくなったため、部屋の様子を見に行ったところ、男性が倒れていたということです。警察や区役所によりますと、2人の収入は死亡した男性の年金だけで、生活保護は申請しておらず、10年ほど前から電気料金が払えないとして電気を切り、冷房を使っていなかったということです。長男は「2か月に1度、十数万円の年金を受け取っていたが、家賃を支払うとほとんど残らず生活は苦しかった」と話しているということで、警察が詳しい状況を調べています。