奪還したオープン・ザ・ブレイブゲートのベルトを、タオルで磨き上げた吉野正人(右)=神戸サンボーホール
「ドラゴンゲート」(14日、神戸サンボーホール)
オープン・ザ・ブレイブゲート選手権は、挑戦者で現ドリームゲート王者の吉野正人が、大阪プロレスから乗り込んできた王者タイガースマスクに快勝。4度目の戴冠に成功するとともに、他団体に流出していたベルトを119日ぶりに取り戻した。度重なる急所攻撃や、敵側セコンド・ブラックバファローの介入に苦しんだ吉野だったが、決して心が折れることはなかった。波状攻撃をしのぎ切ると一気に反撃に転じ、腕吉野、トルベジーノと連続で決めると、タイガースの両腕をソル・ナシエンテでがっちり捕獲。粘る王者を締め上げてタップを奪った。
取り戻したベルトをタオルで磨きあげる吉野の前に、Gamma、K-ness.、KAGETORA、Kzyらが次々とリングイン。我こそは次期挑戦者と舌戦を繰り広げるが、吉野は「このベルトを今のタイミングで巻きたいと思ったわけじゃない」と、今回はあくまで“ベルトを踏みつけられた怒り”からの挑戦だったことを明言。さらに「お前らでトーナメントでもやって、新しいチャンピオンを決めてくれよ」とベルト返上を宣言した。
バックステージでは「あのベルトに育てられたから、今があると言っても過言じゃない」と、勇気のベルトへの感謝を口にした吉野。計12回の防衛記録を持つ“ミスターブレイブ”は「心の底からブレイブのベルトを巻きたい、と思った時に(ドリームとの)2冠王を狙いに行く」と、改めてベルトへ思いが強いからこその返上であることを強調した。混沌としてきた次期王者争いについては「ベルト欲しさに色んな奴が集まってくる…あれが本来のブレイブの姿」とニヤリ。“その時”が訪れるまで、まずは高みの見物としゃれ込むつもりだ。
(2010年8月14日)