「新日本」(14日、両国国技館)
中邑真輔(30)が小島聡(39)との決着戦を制して4連勝を飾り、G1のBブロックは中邑、後藤洋央紀(31)、永田裕志(42)、潮崎豪(28)、小島聡(39)の5人が得点8で並ぶ大混戦のまま最終日にもつれ込むことになった。Aブロックは真壁刀義(37)、中西学(43)、プリンス・デヴィット(29)が得点8で並び、棚橋弘至(33)も得点7で優勝決定戦進出の可能性を残した。
右の拳をいつもより1発多い2発ブチ込んでからボマイェへ。小島を完全KOした中邑は客席をぐるりと指して勝利を誇示し「何年かかった?あの時のことを一瞬たりとも忘れていないから」と言葉を吐きだした。
05年3月26日、同じ両国国技館で小島のIWGPヘビー級王座に挑戦したが、時間切れ引き分けで奪回に失敗。当時キャリア2年7カ月での60分フルタイムは快挙ともいえたが、中邑には苦い記憶でしかなかった。
その屈辱も6年越しでようやく払しょく。「あした2つ勝って優勝だ!」と、悲願のG1初優勝を宣言する口調には、過去を乗り越えた男の力強さが宿っていた。
(2010年8月17日)