「せっかく来たのにー」「やったー」--。バチカン一の名所、サンピエトロ寺院前でこの夏、厳格な「大審問」が続いている。40度を超した7月の暑さで肉体もろだしの人々が増えたため、当局が突如、取り締まりを厳しくした。ノースリーブや短パン、ミニスカート姿の場合、寺院まであと一歩の所で追い返される。審査役の男性職員はてきぱきと訪問者をえり分けるが、見ていると、ノースリーブで通過する年配女性もおり、基準は結構あいまいだ。
ショールで肌を隠しうまく通過する女性も多い。だが、追い返された柱廊で、下着姿で着替える女性まで現れ、むしろより肉体的な光景を生み出している。【藤原章生】
毎日新聞 2010年8月16日 11時44分(最終更新 8月16日 11時56分)