自国の憲法を時代に合わせて変えるのは当たり前のこと
もう1つ、声を大にして言いたいのは憲法改正の必要性です。現行憲法は自分たちで作ったことになっていますが、実際はそうではないと誰もが知っています。
前文にある「平和を愛する諸国民」という言葉にしても同じことです。今の日本国憲法は、まさに虚構の上に成り立っている憲法なのです。
出来上がった経緯からして、あまりにもおかしい。始まりは昭和21(1946)年、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)民生局のコートニー・ホイットニー局長が、部下に憲法の起草を命じたことでした。
それは2月4日のことで、彼が決めた期限は2月12日。10日にも満たないのにこの日にこだわったのは、2月12日が彼の尊敬するエイブラハム・リンカーン元大統領の誕生日だから、というのだからあきれてしまいます。
起草に当たったスタッフ25人も、弁護士を除けば素人ばかりでした。
そんな風に出来上がった憲法を、自分たちの手で時代に合わせて変えるのは当然のことです。環境権といった新しい権利を盛り込むこと、国際貢献のために9条を見直すことなど、今日的な課題はいくつもあるでしょう。
日本の未来を切り開くために自らの憲法を自らの手で変えるということ自体に、私は大きな意義を感じます。
私が総理の時に成立した国民投票法の施行を3年後としたのは、憲法改正発議の前に調査研究期間が必要と考えたからです。
しかし民主党はそのための委員会を作らなかった。憲法改正に反対ならば議論の場で反対すればいいことです。彼らの姿勢はこの法律に反していると思います。
条約の重みを理解しない仙石官房長官は「愚か者」だ!
菅直人総理はかつて、北朝鮮のスパイだった辛光洙を含む在日韓国人政治犯釈放の要望書に署名しました。
辛光洙は日本人になりすまして北朝鮮の工作活動を繰り返していた人間です。拉致に関しても重要な役割を果たしたことが分かっています。大変な大物スパイでしたから、彼が韓国で逮捕された時、北朝鮮は大いにあわてました。
日韓併合首相談話、仙谷・鳩山氏が筋書き〔AFPBB News〕
くだんの要望書は、彼を取り戻すための工作の一環です。それに署名したということは、北朝鮮の工作活動に荷担したことにほかなりません。
この問題にもまして糾弾したいのは、日韓問題を巡る仙谷由人官房長官の発言です。日韓の戦後処理は日韓基本条約により「完全かつ最終的」に決着しています。
両国はこの時、互いに請求権を放棄し、日本は5億円の経済援助を行いました。にもかかわらず仙谷官房長官は、軍事政権が牛耳っていた当時の韓国と結んだ条約だからと、これを事実上見直し、韓国国民個人に対する補償などを検討することを明らかにしました。
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