仙台の教師殺害実行犯「３月にも襲撃」

　仙台市泉区で今年４月、私立高校教諭松本秀夫さん（当時５６）を殺害したとして、殺人容疑で妻の美代容疑者（４４）ら３人が逮捕された事件で、すし店経営梅原啓容疑者（２７）が宮城県警泉署の調べに「３月にも松本さんを襲撃した」と供述していることが１４日、捜査関係者への取材で分かった。泉署は親密な関係にあった美代容疑者と会社役員松山哲士容疑者（３８）が主導して、以前から松本さん殺害を計画していた疑いがあるとみて詳しく調べている。

　また、実行役とされる梅原容疑者は４月３０日夜に松本さんを襲撃した後、現場となった松本さん宅に再び戻っていたことも判明。自分に疑いの目が向かないように、第一発見者を装う狙いがあったとみられる。

　捜査関係者や勤務先の高校によると、松本さんは卒業式翌日の３月２日、頭に大けがをした状態で出勤し、そのまま入院。けがの理由は「記憶にない」と説明していた。

　捜査関係者によると、松山容疑者は調べに対し「美代容疑者から、松本さんに対する不満を聞かされていた」「美代容疑者が『夫が邪魔だ』と話していた」と供述している。

　［2010年8月15日8時1分　紙面から］