活躍したラミレス(左)とエドガーは2人そろって「喜んで〜!」(撮影・出月俊成)
「巨人8‐6横浜」(13日、東京ド)
チームの思いが結集したひと振りだった。巨人は1点を追う七回、2死満塁。7番エドガーが、弥太郎の投じた147キロ直球をはじき返し、右前へ2点適時打。東京ドームは“エドガーコール”の大合唱。ヤクルトに敗れた阪神と入れ替わり、一夜で首位に返り咲いた。
エドガーは「落ち着いていくことができたのが、良い結果に結びついた」と、お立ち台でガッツポーズ。7月30日の広島戦でも、前田健から代打逆転満塁本塁打を放っている助っ人について、原監督は「勝負強いね」と称賛した。
エドガーだけではない。全員がボールに食らいついた。七回、逆転劇のきっかけを作ったのは小笠原。際どいボールを5球ファウルでカットし、四球を選んだ。続くラミレスも四球で歩くと、阿部の負傷交代で途中出場の鶴岡は左前打でつないだ。主力、脇役が一丸となり、エドガーの一打をおぜん立てした。
打順が8番に降格していた坂本は、3試合ぶりに「1番・遊撃」で先発。三回には7月30日以来となる20号本塁打を放ち、復調気配を漂わせた。オビスポが4回2/3を5失点で降板。相変わらず先発陣はふがいないが、攻撃陣の奮起で貴重な白星をもぎ取った。
前カードはヤクルトに痛恨の3タテを食らい、この日も最下位の横浜に苦戦。「今日はいろんな状態が多かった。いいところも、悪いところも(出た)」と原監督の歯切れは悪い。苦難は続くが、チーム一丸となり乗り切るしかない。
(2010年8月13日)