放駒理事長が初出勤、精力的に職務こなす

　１２日に就任した日本相撲協会の放駒理事長（元大関魁傑）は１３日、東京・両国国技館の相撲協会に初出勤した。野球賭博問題など一連の不祥事からの再生に向けて業務を精力的にこなして「土俵の外で起きていることを早く片付け、力士が土俵に集中していい相撲を取るという本来の形に戻したい」と話した。

　新体制について、自らが務めていた巡業部長の後任を週明けにも決めるが、そのほかの役員は変更しない方針。ただ枠が一つ空いている外部理事、二つ余っている外部の監事について、新たな人材の登用を検討する可能性も示唆した。

　新理事長は、協会全般の改革を目指す「ガバナンス（統治）の整備に関する独立委員会」のアドバイザーで、暴力団関連の事案を調べる特別調査委員会委員の望月浩一郎弁護士と約２時間、打ち合わせをした。当面の課題は山積し、暴力団排除対策や維持員席の改善など、独立委の提言を基にした多方面の改革が求められる。

　７月に胃がんの手術を受けた影響による体調不良や一連の不祥事の引責で１２日に辞任した武蔵川前理事長（元横綱三重ノ海）は、１３日に「今後はしばらく健康回復に努める所存であります」と書面で発表し、療養に専念する意向を示した。