(cache) 明日の光をつかめ

アイドルグループ「アイドリング!!!」の一員として活躍する外岡さんは常々、女優業ももっと頑張りたいと思っていたとか。そんなとき、本作「明日の光をつかめ」と出合ったそうです。
――アヤメのような気性が激しく、気分屋な女の子を演じての感想は？
「正直、最初の頃の感想は、『アヤメって嫌な子だな』です(笑)。でも演じているうちに、アヤメが過去に問題を起こしてしまったのは、自分に正直だったり素直だったりしてしまったからかな、という気がしてきたし、翼くんへの想いを演じていると、可愛い部分やいじらしい部分が感じられ、愛すべきキャラクターじゃないか、と段々思えてきたんです」

――アヤメも「たんぽぽ農場」で暮らす他の子供たち同様、心に傷を負っていますが。
「過去にどんなことに遭遇したのか、最初からお話は聞いていたので、演じる上で心構えは出来ていました。それよりまず、こうしてドラマにレギュラーで出演させていただけることが何よりうれしかったです。演技は今、とても興味があるので大学の休みの時期である夏にこうして集中して取り組めるのは、すごく良いタイミングだし、チャンスでもあるので」

――世間から“不良”というレッテルを貼られている役柄はいかがですか？
「今までにも何作かドラマや映画、舞台に出演させていただきましたが、これまでは優等生で、見た目も普段の黒髪の私で演じられる役が多かったんです。今回は台本を読んだ時点で、テンションが上がりました。まさに“チャレンジ”といっていい役柄だったので。ビジュアルもそうだし、言葉遣いもそうだし、これまで皆さんに見せたことのない外岡えりかを見せられる、見せたい！　と強く思ったんです」

――実際に演じてみると楽しいですか？
「すごく新鮮です。自分とかけ離れた役柄だから、『ああしよう、こうしよう』と考える作業はすごくやりがいがあるし、アヤメって自由じゃないですか。その時その時、思ったことをポンポン言うセリフって、『あ～今この瞬間を生きている！』って感じがするんですよ。アヤメのセリフを言っていると、ストレスがなくなりますね(笑)」

――逆に何か苦労はありますか？
「ありました！ 先日、ツバを吐くシーンを撮ったんですが、とても大変でした。『そんなこと、やったことないですー』って良い子ぶって言ってるわけでなく、女の子って普通、ツバなんて吐かないから、“本気”でどうすればいいのか分からなくて。本番前に監督さんに、どういう風にすればいいのか教えていただいたんですけど、水を口に含み、何度も吐き出す練習をしました。あと、言葉遣いですね。“あぁ？”とか“はぁ？”とか不良っぽく言うのは大変です。私は真剣にやってるんですけど、時々共演者みんなが笑うんですよ！『アヤメ、それじゃあ全然怖くない』と。悔しいから家で練習していますが、この前普通に友達と話をしていたら“はぁ？”って言っちゃって、『そのヤンキー口調はどうしたの？』と聞かれちゃいました(笑)」

――外岡さんから見て、流されるように生きているアヤメをどう思いますか？
「現代っ子の象徴的な存在がアヤメなのかなって思います。過去の問題の数々も、『みんなもやってるから私も』みたいな気持ちもあったと思うんです。何事も真剣に考えずに行動しちゃう生き方を肯定はしませんが、演じる以上は視聴者の皆さんにアヤメの場合はその軽はずみさが、イコール素直さだってことを伝えたいですね。あとアヤメを通して、視聴者の方々を励ますことが出来れば、とも思っているんです」

――と言いますと？
「誰しも問題を抱えていたり、悩みがあったりすると、何事も深刻に考えがちじゃないですか。ときにはアヤメみたいに何も考えずに行動したほうが、結果良い方向に進むこともあるかもしれないので。『アヤメみたいに自由に生きられたら、いいことがあるかもしれない』と私自身も思うときがあるんです。最終的には視聴者の皆さんに『いろいろ問題のある子だけど、アヤメっていいよね』って思ってもらえるような演技をすることが今の目標です」

――ところで、演技に興味があるとのことですが、今後の目標を聞かせてください。
「私は歌手としても活動させていただいていますが、歌も頑張りながら、女優業にも力を入れていきたいです。目標は女優としても歌手としても支持されている柴咲コウさんです。この夏はこうして念願だった連ドラに出演させていただき、やっとスタートラインに立てたと思っています。ドラマの収録だけでなく、バラエティの収録もありますが、忙しいのは全然苦ではないです。やりがいのある仕事を毎日出来ていることがすごくうれしいし、この現場で『たんぽぽ農場』のみんなとくだらないことを話していると楽しくて (笑)。演技ではまだまだ悩むことだらけですが、これだけの充実感を味わえていることが幸せだなって思ってます」
外岡えりかさん　公式ウェブサイト: http://www.box-corporation.com/tonooka/