もみじマーク:代替案4点選定 今秋決定へ

2010年6月17日 10時39分 更新:6月17日 11時43分

現行のもみじマーク(左)と代替案4点
現行のもみじマーク(左)と代替案4点

 高齢ドライバーの車に張るマークのデザインを再検討している警察庁は17日、「もみじマーク」の代替案として四つの図案を選定した。もみじマークも含めた5点からアンケートなどを実施して、今秋にも決める。もみじマークを巡っては「枯れ葉を連想させる」などデザインの見直し論が高まり、変更を含めて検討してきた。

 4点は、公募で集まった1万4573点から有識者で構成する同庁の検討委員会が選んだ。警察庁のホームページ(HP)で公開し、メール、ファクスまたは郵送で1カ月間、一般から意見を募集する。また、運転免許の更新手続きに訪れるドライバー3000人と日本グラフィックデザイナー協会会員約2500人を対象にしたアンケートも実施する。

 意見募集とアンケートの結果を参考に、検討委が1点に絞る。四つの代替案のいずれかが選ばれた場合は、国家公安委員会の決定を経て採用する。もみじマークの支持が最も高い場合、変更を見送る可能性もある。

 もみじマークは、高齢ドライバーの安全確保を目的に、97年の道路交通法改正で75歳以上を対象に導入された。01年に対象年齢を70歳以上に拡大。この時点では表示は努力義務だったが、07年の法改正で75歳以上の表示を罰則付きの義務とした。これに対し「高齢者いじめ」との反発があり、09年の法改正で努力義務に戻した。

 義務化論議とともに、デザインも「枯れ葉」や「涙」を連想させるといった否定的意見が上がった。警察庁が09年4月に行ったドライバーへのアンケートでは、もみじマークが「気に入っている」が51%、「気に入らない」が46%で、賛否がほぼ半々に割れた。【鮎川耕史】

 ◇ことば 高齢ドライバーマークの候補

 もみじマーク 紅葉のイメージで熟練した高齢ドライバーを表現(1)四つ葉のクローバーをモチーフにシニアの「S」を図案化(2)色とりどりの線がさまざまな人生を表現(3)高齢ドライバーを稲穂の実とハートを支える手のひらにたとえて図案化(4)鳥にハートと手のモチーフを組み合わせて図案化

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