はやぶさ:回収カプセル、日本へ まず未開封でCT撮影

2010年6月15日 20時38分 更新:6月15日 21時31分

7年ぶりに無事ウーメラ砂漠に着地し、ヘリコプターによって発見された小惑星探査機はやぶさのカプセル(左)。パラシュートが開いた様子が見える=2010年6月13日、宇宙航空研究開発機構提供
7年ぶりに無事ウーメラ砂漠に着地し、ヘリコプターによって発見された小惑星探査機はやぶさのカプセル(左)。パラシュートが開いた様子が見える=2010年6月13日、宇宙航空研究開発機構提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、小惑星探査機「はやぶさ」が切り離したカプセルを大気圏での加熱から守った耐熱カバーを、オーストラリアのウーメラ砂漠で回収したと発表した。はやぶさ帰還地での回収作業は終了し、これらを日本で分析する。

 カプセルはチャーター機で17日、オーストラリアをたち、日本に運ばれる。未開封のままCT(コンピューター断層撮影)で内部の真空状態が保たれているかなどを確認。続いてカプセルの開封に取り掛かる。試料用容器が入った部分のふたを開くまで約1週間、その中の容器内を見るまでさらに約1週間かかる。

 慎重に調べるため、イトカワ(全長約540メートル)で採取したとみられる物質の有無が確認できるまで半年程度かかる可能性もある。

 一方、JAXAは15日、はやぶさの成果をギネスブックに申請した。(1)月以外の天体に着陸し、史上初めて帰還した宇宙機(2)世界で最も長い航海(2592日)から帰還した宇宙機--の2件。さらに▽最も長距離(約60億キロ)の航海から帰還した宇宙機▽世界で最も長時間、動力飛行した宇宙機--の2件でも追加申請を検討している。【山田大輔、ウーメラ(オーストラリア南部)永山悦子】

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