真・ゲーム屋稼業裏話タイトル

SO3回収騒ぎ


PS2

スターオーシャン3
Till the End of Time

(以下SO3)
<販売:エニックス 制作:トライエース>



が今、世間で大騒ぎなコトになっています。

 

「ヤベェ!このゲーム面白すぎ!

「緻密なグラフィック、荘厳なBGM、
 えらく作り込まれたゲームやなぁ〜。」

「スフレタン萌え〜」

「アイテムクリエイションとか、このゲーム独特の
 システムはやっぱ最高だよな!」

「こんなデキのいいゲームなら、同日発売の
 『真・三国無双3』の売り上げをブッチギリで
 追い抜いて200万本以上売れるのは確実だろ!」








と言った感じで大フィーバー状態に・・・





























嘘だよ馬鹿。












現実の騒ぎの実態は発売日当日から沸き起こった次の理由によるもの。

「初期の頃の本体(型番10000or15000)でプレイしていると
ゲームの途中でキャラがフリーズ(動かなくなる)する」

と言うモノでして
いわゆる「重大なバグ」が残ったまま発売しやがったのかコンチクショ
と購入したユーザー達の間では固まったゲーム画面を前にして
制作会社であるトライエースへの怒りの念をブチまけていたようです。


更にこのゲームは当初、2002年の11月に発売される予定だったのが
突然延期されてようやくこの度発売される経緯があったと言うこともあり、

「延期したのにバグ残したまんまにしとくってのはどーゆー了見だ」

との2段式ロケットで加速された怒りが音速を超えそうな勢いで
あちこちのネット掲示板上で書き込まれ、今でもその状況にさほど変わりはないようです。

 








ゲームを買った消費者、そしてゲームを売る小売側
今回の件にどう対応すればよいのかわからず混乱の様相を呈してきていた3月5日、
ようやくメーカーからフリーズ原因の特定とその対処法が発表されました。

↓以下公式文書の写し↓

プレイステーション2専用ソフト
「スターオーシャン3 Till the end of time」
『プレイ中のキャラが操作不能となる現象』
の原因と対処方法について

この度は、お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けしておりますことを、深くお詫び申し上げます。

2003年2月27日株式会社エニックス発売の「SO3」をご購入頂いたお客様から、『バトルシミュレータ及びコーファーの遺跡のボス等の一部イベント戦闘において、プレイ中のキャラが操作不能となる現象』について複数のお問合わせがあり、株式会社エニックスと株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)は、共同で調査を行って参りましたが、その原因が特定できましたので、ご連絡させて頂きます。

「SO3」は、PS2の型番「SCPH-10000」の一部にてプレイされた場合、遊び方によっては、ゲーム中の上記の現象が起きることが判明いたしました。
この現象は、2002年12月にSCEがゲームソフトメーカー向けに提供したゲーム制作用ライブラリソフトウェアの一部不具合により発生するものであることが、SCEの調査により特定されました。

プレイ中に上記の現象が起こった場合は、大変お手数ですがSCEインフォメーションセンター宛に、該当するディスクを下記方法で、着払いにてお送り下さいます様お願い致します。検査の上、対応させて頂きます。

<送付方法>
お名前(漢字にフリガナをお願いします)・住所・お電話番号・E-mailアドレス(お持ちの場合)
を記入したメモを同封の上、下記宛先まで、着払いにてお送り下さい。
※送付状の控えはお手元に保管をお願いします。

<宛先>
〒164-0011
東京都中野区中央一丁目38番1号 住友中野坂上ビル
ソニー・コンピュータエンタテインメント インフォメーションセンター内
「スターオーシャン Till the End of Time」係宛


つまり要するに、ゲームメーカーがPS2ソフトを作成するために使用する、
SCEから提供されたプログラムの中にすでに不具合が存在していた・・・っつー事みたいです。

このプログラムがメーカーに提供されたのが去年の12月。
そしてそのプログラムを使用しての不具合が初めて発覚したのが今回の「SO3」。

当然、このプログラムは他のゲームメーカーにも提供されているハズです。
今回のバグ騒ぎの件に対処していないまま生産ラインに乗っている
近日発売の他のメーカーのゲームもあるハズです。


となると・・・・・・・・・

近日に新発売されるソフトの中に同様の騒ぎを巻き起こす恐れのあるゲームが
紛れ込んでいる可能性も否定できず、最悪の場合また回収騒ぎ、
よくて発売延期になるケースも出てくるやも知れませんが。



その状況に陥りそうな最右翼のソフトの中の一つに、「露没と他意千」シリーズの
最新作
なんてモノもありますけれど、マこのシリーズは昔ッからよく止まるという点では
そんじょそこらのバグ程度はユーザーも覚悟しているくらいフリーズに関しては
力ずくで乗り越える気概を備え持ったアツいゲーム

とまで言われていますから、
今回もし騒ぎが起こったとしても鼻で笑い飛ばされるのがオチ・・・
と予想するのは私の偏見でしょうか。


「購入者全員がデバッガー」


と言う揶揄のされ方もありますけれど、それはそれであんまりだと思います。


















しかしマ、今回の件で制作会社トライエース、そして販売会社エニックス
ユーザーからの信用を失ってしまったのは確実だと思われます。


特にトライエーズは以前も何本かバグ残留ゲームを世に出してしまった事があり、
今回でトドメになってしまった感もありますが、
この先もあるとしたらもっとイヤです。


ただ、回収作業を請け負うのがSCEであると言う辺り、ライブラリプログラムを
提供したSCE側も少しは責任を感じているのでしょうが、






オタクんトコもねェ〜〜〜〜〜〜〜〜。






初期型PS2本体の大量不具合とか


一発ギャグみたいなゲームにバカスカ広告予算突っ込んで
ハズしまくってくれてるとか







イロイロと嬉しくない事やらかしてくれてますから
いい加減もう怒る気も失せてきましたケド
今イチバン声を大にして言いたいンです。














昨今の市場におけるPS2本体の慢性的な在庫不足今回の不具合騒ぎ、

何かしら因果関係があるンじゃナイですか?


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