札幌エジソンが２万円一張羅で出陣

　２万円からスターへの階段を駆け上がる。コンサドーレ札幌は３１日、ナビスコ杯川崎Ｆ戦（等々力）に臨む。５日に契約を結んだＦＷエジソン（１８）が、初めてメンバーに名を連ねた。才能あふれるブラジルＦＷが、いよいよベールを脱ぐ。

　３０日、練習を終えた選手たちが、移動のバスへ次々乗り込んでいく。その中、照れくさそうにエジソンがやってきた。普段はジャージー姿だが、この日は生まれて初めて、スーツを身につけていた。淡いピンクと青のネクタイは自分で選んだ。「ひとりでできたかって？　（横野）純貴に結んでもらいました」と苦笑いした。

　トップチームへの帯同が決まった２９日の練習後、大型量販店で購入した。濃紺のストライプのスーツ、黒の革靴、ワイシャツ、ネクタイの４点合計額は２万円。年俸４８０万円以下のＣ契約だけに、ぜいたくはしなかった。

　ＦＷ宮沢がＵ－１９（１９歳以下）日本代表のサウジアラビア遠征中のため、出場機会が巡ってきた。三浦監督は「日本のサッカーにまだ慣れていないが、チャンスを生かしてほしい」と期待。その言葉を受け「とにかくうれしい。チャンスがあったら点を取りたい」と意欲満々だ。

　バルデス、エメルソン、ウィル、フッキと、過去札幌を沸かせた助っ人ストライカーは、出場１試合目で結果を残している。「日本で活躍して両親を楽にさせてあげたい」。日本で成功をつかみ取るため、いきなりのゴールを奪いにいく。【上野耕太郎】

　［2008年5月31日10時51分　紙面から］

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