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新生ハッチ飛ぶ 「みなしご」から「みつばち」へ (2/2ページ)
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ハッチのパッチリとした目にも、その思いが表れた。旧作は「けろっこデメタン」「樫(かし)の木モック」といった当時のタツノコ作品とも共通する、涙目のようなとろんとした目。今の子供たちに受け入れられる明るく元気なハッチにしようと、当初は体の色を本物のハチと同じにしたり、体形まで変える案があった。
■勇気と愛のヒーロー
「私が守らないと、ハッチじゃなくなってしまう怖さがあった」と語るのは、キャラクターデザインを手がけた河井ノアさん。美術学校卒業後の昭和47年に竜の子プロ(当時)に入社し、ハッチの生みの親でもある創業者、故吉田竜夫社長に師事。その実績を買われ、映画版のメーンスタッフに選ばれた。
河井さんは「吉田さんと心の中で“どこまで変えていい?”と会話しながら、色やフォルムといった乗り越えてはいけない幾つかの垣根を作った」という。
完成した映画を見て、「私のルーツはやっぱりタツノコだとしみじみと思った」という河井さん。「ハッチは小さくてか弱いハチの子だけど、大きな勇気や愛、友情で周囲を巻き込んでいくヒーロー。いじめに対しても一人で『ダメだ!』といえるヒーローが現れてほしいという願いは、旧作にも、この映画にも込められている」と語った。
人間の女の子が初登場
映画版では、人間の女の子、アミィが主要キャラクターとして初登場する。昆虫との“共演”では大きさが違い過ぎるため、ハッチの体長を3センチと大きめに設定。手前にハッチを置いて遠近法で対等に見せたり、逆に小さくて見えないさまをギャグにしたりと苦心したという。