2008625日 社団法人 日本外国特派員協会  講演資料 


中央:矢野絢也氏
関連資料 U-Tube
関連資料 矢野絢也氏訴状全文
関連資料 U-Tube(民主党 石井一参院議員)
Mr. Junya Yano English version of this document

私の創価学会提訴に関して           

矢 野 絢 也

人権侵害への法的対応

2008512日、私は創価学会および同会の最高幹部を含む7名に対する民事訴訟を東京地方裁判所に提訴いたしました。

創価学会および関係者による私への政治評論家活動の中止の強要、聖教新聞などでの誹謗中傷にとどまらず、威迫を伴った巨額の寄付金強要行為についてについての提訴です。

また、私のみならず、妻や息子家族に対する正体不明の多人数グループによる尾行などがありました。

また創価学会に所属する元公明党議員による私が30数年に渡り私的に記録した個人手帳や資料の自宅からの持ち去り事件も、現在東京高等裁判所で返還を求めて争っています。

ちなみに、このような行為は私以外の人に対してもあるようです。たとえば私の前任公明党委員長である竹入義勝氏にも10年近く前から聖教新聞で聞くに堪えない悪口で個人攻撃を受けています。

また会員から多額の寄付を半ば強制的に集めている、という話も数多く聞いています。

私と同様の仕打ちを受けている人が多いことにちなみ、私は私怨ではなく公憤を強く感じています。

なお、提訴に先立ち、私たち家族7名(矢野夫妻、オーストラリア在住の息子夫妻、その娘3人)は、本年5月1日到着の書面にて、学会に退会届を提出して、学会を退会しております。

同会に入会して以来50数年に及び同会の幹部、また同会を最大の支持組織とする公明党の最高幹部であった私が何故、この提訴にいたったかを、本日、日本外国特派員協会の皆様にご説明したいと思います。

外国人記者の皆様がご承知の通り、創価学会は、いまや、政権与党の一角を担う公明党の支持団体です。各種の世論調査でも明らかな通り、公明党は学会の全面的支援で議席を確保している政党です。公明党所属の国会議員、地方議員は、ほぼ100%創価学会員です。公明党は創価学会と連絡協議会を含めた公式・非公式な意見交換をしており、創価学会の意向が政策や政局への対応に反映されることがあります。日本のジャーナリズムが時折報じるように、公明党は創価学会の組織防衛、利害を代弁する政党ではないか、との印象をもたれています。またマスコミ報道にありますように、小選挙区制において、公明党候補者の出馬しない選挙区において、創価学会は他党、特に自民党への選挙支援を推進し、創価学会票は候補者にとって当落に関わるほどの重みを持っています。与野党が拮抗する状況では、日本の政治のキャスティングボードを公明党、創価学会は事実上握っている、と言えます。

去る5月、中国の胡錦濤国家主席との会談に見られるように、創価学会の池田大作名誉会長は民間外交面で活発な活動をしています。

このような巨大教団、創価学会とその関係者による私への人権侵害とも言える様々な違法行為がこの3年間ありました。

日本の政治活動に重大な影響力を持つ創価学会のこのような人権蹂躙、反社会的な行為を見逃すことは出来ません。私は長年、衆議院議員として、基本的人権の擁護のために微力ながら尽力してきました。また、日本の平和と福祉政策など、政治の刷新にも努力しました。その立場にあった私がこのような行為を黙視、放置するのは、責任放棄であります。

創価学会の一連の反社会的な行為を社会に明らかにし、このような訴訟や本日のような皆さんの前で発言をすることが、日本の民主主義を守るために必要なことだと確信しています。

 

この3年間の人権侵害行為

今後の裁判で私が訴えている人権侵害行為を時系列で説明いたします。

創価学会の組織構造や組織名などの説明は省略させて頂きます。

1、      今から3年前、2005420日、学会の首脳幹部が私を学会施設に呼び、12年前の月刊文芸春秋の私の連載記事で「青年部が怒っている。謝罪文を書いてほしい。」と強く要請があり、私自身は納得出来ませんでしたが、あまりにも執拗に脅し混じりに要求するものですから、恐怖を感じ、やむを得ず、言われるままに謝罪をしました。

2、      それを同年4月末以来、「矢野は謝罪した」と聖教新聞に大々的に報道し、且つ、「言葉だけの謝罪は信用できない。行為で示せ」と一層の威嚇で煽りたて、同時に身元不詳の多数グループによる私宅への常時監視、嫌がらせ電話、家への押しかけ訪問、身元不明者数人による外出先への尾行行為が始まりました。監視、尾行は連日のことで、地下鉄で私の真後ろに立つなど、身の危険を感じることもしばしばありました。この3年間、今でも続いています。悪質な違法行為で、警察に被害届を提出しています。これはいずれ、法的措置を取るつもりです。

3、      同じく2005514日、学会青年部最高幹部による私との会談が行われました。そこでは文芸春秋記事を逐条的に指摘して詰問し、さらに国会でそれを資料として、自民党議員による学会攻撃が行われたことを強調し、それは矢野が原因だと私に査問会同然の吊るし上げがありました。

そして私に評論家活動を止めるように、強い要求がありました。私はそれまで報道ステーション、ニュース23など各テレビ局の番組に出演し、また連載記事などを執筆していましたが、その日をもってすべての評論家活動を停止しました。身の危険を感じたからです。

これは明らかな言論の自由を妨害するもので、今回この青年部幹部たちを提訴しています。

4、      その翌日、15日、元公明党幹部(元国会議員)3名による突然の訪問があり、私の30年以上の間の手帳、資料などを引き渡すよう威迫を加えながら要求がありました。この3名はその後引き続き4回にわたって来宅、最終的にはすべての手帳、資料を私の意思に反して持ち去っていきました。その間、「紙一枚も残っていないか」と家捜しを二回にわたって行いました。これは今、手帳返還を求めて裁判で争っています。

この手帳は30年近い私の公明党書記長、委員長としての政治家活動のすべて、さらに私がかかわった創価学会の重要事件、たとえば、1970年(昭和45年)の言論妨害事件の顛末、創共協定(創価学会と共産党との協定)、池田氏の女性問題を記事にした月刊ペンとの裁判、本山大石寺との二回にわたる紛争、国税庁による創価学会への税務調査等々、などの裏事情が詳細に記述されています。また、政治家として、国会での各種攻防戦での各党幹部との交渉なども詳しく記述されています。わたしのプライバシーも記述されています。当然ながら、そのような手帳資料が外部に流出すれば、各方面に多大の迷惑を与えるのもで、私が自発的に渡すはずがありません。

その前日での青年部の威迫や、これら国会議員の執拗且つ陰険な脅迫など、私を恐怖させる背景があったからです。

家捜しについては、私が再三拒絶したにもかかわらず、脅して私に無理やり案内させたものです。これら手帳は、未だに返還していません。これらは明らかに手帳、資料(情報)という私の財産権の侵害であり、プライバシー蹂躙であり、人権侵害です。

5、      学会会合や機関紙誌での私への個人攻撃は日増しに激しくなりました。およそ、宗教人の言う言葉ではない誹謗中傷でした。これは名誉毀損で今回、学会を提訴しています。

6、      さらに6月になって、私と学会幹部3名による会談が行われ、私は以上の人権蹂躙事件に強く抗議しました。かれらは私をなだめたり脅したり、且つ、「家を売って、2億円、3億円の寄付をする」ように、かれらは再三要求してきました。この3名を今回提訴しています。

 最後に 

 以上が今回の学会相手の裁判と手帳の持ち去りに関する裁判の経緯を抜粋したものです。

今後司法の場で、創価学会からの人権侵害の問題点などを訴えていく所存です。

訴状など資料がご入用でしたら、日本語ですが提供させて頂きます。

 なお、訴訟とは別の大きなイシューである創価学会と公明党の政教一致問題や、創価学会の今後に関する私なりの展望、公明党の今後の動向予測などについてはご質問に応じて、お答えいたします。

最後に、本日はこのような席にお呼びいただいた特派員協会の皆様に感謝するとともに皆様の公平・公正な報道活動に期待を申し上げて、私からの話を終了させて頂きます。

ありがとうございました。

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