独島:鄭秉峻教授「1947年が重要な分岐点」

資料を公開した鄭秉峻教授

 鄭秉峻(チョン・ビョンジュン)梨花女子大史学科教授(45)は、『雲南・李承晩研究』『夢陽・呂運亨評伝』『韓国戦争』など重厚なテーマを正面から掘り下げた分厚い著書を相次いで出版してきた。その彼が独島(日本名:竹島)研究に関心を持つようになったのは2005年、米国立文書記録管理庁(NARA)でサンフランシスコ条約締結当時の英国が独島を韓国領土と規定したことを示す英国外務省の地図を発見してからだった。「独島研究はあまりにも現実政治と結び付いているから、時流に便乗せず、当たり障りのない研究テーマを選べ」という「忠告」も受けた。しかし、同教授は「歴史学者として、歴史的に重要なテーマについては避けて通らず、正面から勝負すると決心した」と語った。

 鄭教授は「1947年が独島問題の重要な分岐点だった」と指摘する。この年、韓国は独島についての本格的な調査に着手することで、独島を新たに認識し始めた。日本は独島・鬱陵島が日本領であるという虚偽情報を盛り込んだ領土関連パンフレットを作成した。米国は対日講和条約草案を作成する上で、独島を韓国領と明示した。3カ国の政策は相互に作用しながら1951年のサンフランシスコ条約に至り、その後各自の道に分かれていったというわけだ。今回の著書のタイトルを『独島1947』と付けたのもそうした認識からだった。

 鄭秉峻教授は「日本が独島を領土紛争化したのは、米国がポツダム宣言の規定通りに日本の領土を明確に画定しなかった点によるところが大きい」と指摘する。独島問題は北東アジアに対する米国の政策的影響力と決定力が招いた地域問題というわけだ。鄭教授は「独島問題を解決するためには、独島に関する韓国の主張が合理的で根拠があるという事実を世界に向けて絶えず提示することが重要だ」と話した。

金基哲(キム・ギチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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