供述拒否続けるハマコー容疑者、顔隠し送検

顔を隠して千葉北署を出る元衆院議員の浜田幸一容疑者 Photo By 共同

　元衆院議員浜田幸一容疑者（８１）が２億円の担保株を売却して融資元に損害を与えたとされる事件で、千葉県警は１２日、背任の疑いで浜田容疑者を送検した。

　浜田容疑者は午前８時３１分、約７０人の報道陣が集まる中、留置先の千葉北署から黒のワンボックス車で千葉地検へ向かった。後部座席で捜査員２人に挟まれ、紺色のフードを目深にかぶって表情はうかがえなかった。地検での取り調べ後、高齢を理由に医師常駐の千葉刑務所内の拘置施設に移送された。県警によると、立ったり座ったりの動作が不便な場合もあり、この日も両脇を捜査員に支えられて車に乗り込んだ。健康状態に大きな問題はないという。

　また、浜田容疑者が逮捕前、株売却について知人に「後で了解を取ればいいと思った」などと話していたことが判明。示談を試みたがまとまらず、融資元の産廃処理会社会長（６５）は０８年５月、民事訴訟を千葉地裁に起こした。訴状によると、浜田容疑者は融資を受ける際「モンゴルの金山開発に投資して多額の利益を得る見込みだ」と説明。担保株の売却後は、代わりの担保として他人所有の沖縄県の石垣島や竹富島の土地を提供すると申し出た。訴訟は同年９月、産廃処理会社側が勝訴した。

　浜田容疑者は今月１０日の逮捕後、供述拒否を続けている。

[ 2010年08月13日 ]