誰が得をする?
難度の高いジャンプに挑戦しやすくなり、女子の浅田真、男子の高橋、小塚崇彦(トヨタ自動車)のように、ミスにもめげずに挑戦し続けてきた選手には追い風だろう。無理せずまとめてきた選手は、高難度のジャンプを試合で組み込むまでに多少時間がかかるかもしれない。
「質重視」は変わらないので、技の出来栄え点(GOE)が高い金妍児(キム・ヨナ、韓国)にとって必ずしも不利ではないが、過去3年以上ほぼ同じだったジャンプ構成を変えなければならないので、少してこずる可能性はある。
ジャンプはそれほど得意でないが、線がきれいでいつも評価が高い女子のラウラ・レピスト(フィンランド)のような選手もより注目されるだろう。また、高橋や金妍児のように技術もあって踊れる選手から、昨季以上の名プログラムが誕生するかもしれない。
一方、質や表現力重視は審判の裁量が採点を左右することを意味する。昨季まで9人の審判から無作為選出の2人を削除した7人の審判の得点(そこから最高・最低得点をカットした5人分)で採点していたが、今季からは9人の審判の得点(同7人分)で採点される。
「選手は自分の個性を見極めることが大切」
平松理事 「審判はますます大変ですよ。新採点システムに変更直後は、無理やりでもジャンプを着氷し、ギリギリでもレベル4がとれていれば、GOE、演技構成点とも高評価が出がちだった。しかし『いいと思ったものに点を出すように』と言い続け、そのためのDVDを作って指導してきた結果、最近はレベルは低くても質が良ければGOEは出るし、技でミスしても、それを演技構成点と切り離して得点を出すようになってきている」
「選手はまず自分の個性、セールスポイントを見極めることが大切。演技があまり得意でなくても、質のいいジャンプやステップでGOEや演技構成点の実施点を確実にとる。ジャンプが苦手だけれど、柔軟性や質、表現力で勝負する。全体でバランス良く得点をとる選手もいるでしょう」
「万全を期したつもりでも新ルールがどうなるか、やってみなければ分からない。でも、バンクーバー五輪もそうだったが、ルールを良く知り、その中で勝つために自分はどんな戦略で行くかを見極めることが、勝負のポイントになると思う」
ルールはISUの4人の技術委員とコーチ、選手代表各1人ずつの計6人で検討する。元五輪選手の平松理事は40年近く国際審判を務め、2002年から10年6月までISU技術委員。6点満点から新採点システムへの移行、今季のルール改正にも携わった。
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