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新たな「ロスジェネ」か、金融危機で世界8100万人の若者が失業

  • 2010年08月12日 18:27 発信地:ジュネーブ/スイス
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中国安徽(Anhui)省合肥(Hefei)で開催された就職フェアに来場した学生たち(2009年11月19日撮影)。(c)AFP

【8月12日 AFP】国際労働機関(International Labour OrganisationILO)は12日、金融危機の影響で2009年の15~24歳の失業者が世界で8100万人に達し、この世代の失業率が2年前から1.1%増加して13.0%になったとする報告書を発表した。

 失業者数、増加率ともに、ILOが統計を取り始めてから過去最高を記録した。なかでも増加率は、他の年齢層の2倍だった。

 報告書は、2011年は若干の改善が見込まれているものの、若年層の失業率の改善は他の年齢層よりも遅れる可能性があると憂慮している。

 ILOのフアン・ソマビア(Juan Somavia)事務局長は、「若者は経済発展の推進力となるもの。若者に仕事を与えないことは経済の損失を意味し、社会も不安定になる恐れがある」との声明を出した。

■新たな「ロストジェネレーション」への不安

 報告書では、高学歴でスキルも高いのに就職できない若者が増加傾向にあり、就職できても、給料の低さや劣悪な職場環境により「一生消えない傷」を抱えるケースも多いことが強調された。

「彼らは正しいことをやり続けているのに、目の前で扉がぴしゃりと閉められている」と、 報告書を執筆したサラ・エルダー(Sarah Elder)氏は述べている。

 また、先進国や一部の新興国で、若者たちが絶望のあまり労働市場から「ドロップアウト」している現状を指摘。「ロストジェネレーションという危機的状況への不安の声があちこちで聞かれる」と報告している。(c)AFP 

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