2010年6月14日 11時41分 更新:6月14日 13時31分
仙谷由人官房長官は14日午前、首相官邸で開かれた口蹄疫(こうていえき)対策本部の会合で、宮崎県内で感染が確認されたり、感染の疑いのある牛や豚(感畜・疑似感畜)について、20日までに処分を終えるめどが立ったと報告した。内閣官房によると、感畜と疑似感畜計20万頭のうち、これまで約17万頭を処分したが、3万頭は処分の見通しが立っていなかった。
菅直人首相は対策本部で「九州全土に広がるか広がらないかの瀬戸際だ。どーんと人を派遣したい」と述べ、防疫や牛・豚の埋却処分に携わる警察官や自衛隊員の増派を検討する考えを表明。その上で、感染拡大防止を第一に全力で取り組み、経営再建にも国が責任を持って支援する▽国、県、市町が役割分担し作業を進める--ことを指示した。
現地には、既に警察官、自衛隊員がそれぞれ約300人規模で派遣されているが、首相は12日の宮崎県視察を踏まえ「現地からすると『何でもっと来てくれないんだ』とやり場のないいらだちを、強く国に向けて言われた」と説明した。【青木純】