絶滅危惧種の独島アシカ、来年にも絶滅宣言見通し
一時は独島を象徴する動物とされていた独島アシカは、体長2.4メートル、体重490キログラムほどまで成長する。先史時代から韓国海域に生息していたと推定される。1900年代初めには独島近海に2〜3万匹が生息していたが、日露戦争開戦の1904年から日本の竹島漁猟会社が乱獲を始め、1956年までに1万6500匹を捕獲したと伝えられる。1950年代には約100匹の独島アシカを見たと独島守備隊員が話しているが、1970年代の目撃談以降は情報がない。政府は1998年、独島アシカを絶滅危惧(きぐ)種に指定した。
国立生物資源館は、独島アシカの研究が行われていない北朝鮮の東海側やロシア海域に、独島アシカが生存している可能性があるとみて、ロシア側に協力を要請し、昨年に研究を再開した。しかし、資源館関係者によると、ロシア沿海地方でも生息は確認できず「絶滅したと認定するしかない時期がきた」としている。資源館はこれまでの研究結果をまとめた最終報告書を今月にも発表する計画だ。
環境部関係者は、来年に絶滅危惧種指定などに関する審査を行うが、ここで独島アシカの絶滅に関する話があるだろうと話した。資源間の報告書内容を検討し、外部専門家の諮問なども参考にした上で、絶滅宣言に向けた手続きに入る見通しだ。
アシカは独島をはじめとする東海、米カリフォルニア沿岸、南米ガラパゴス諸島にそれぞれ生息する3種に分類される。