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プロレス応援団長のブログ

ちなみに私はズレない

スポーツ2010年08月02日 10:07 | フォルダ : プロレス

関連キーワード :プロレス変態ヅラ

驚いた。ブードゥー・マーダーズ(VM)に電撃加入した鈴木健想。全日本プロレスの後楽園ホール大会で久しぶりに会ったが、体を絞り一段と精悍さが増していた。「あ、お久しぶりです」と挨拶されても、一瞬わからなかった。
海外ではずいぶんと苦労もしたようだ。翌日、丁寧なメールもいただいた。「いろいろと壮絶なエピソードも結構あるので、ゆっくりお話できたらいいと思います。酒でも飲みながら」。何とも楽しみである。
健想の加入で、どうやら船木誠勝のVM入りは消えたようだ。TARUの執拗な勧誘にも関わらず、船木は悪党にはならなかった。賛否両論いろいろあるだろうが結局、船木はブレなかった。
 鈴木みのるの入場テーマ曲も然り。最初は歌入りのテーマ曲は、すんなり受け入れられなかった。ところが使い続けていくうちに浸透し、今ではファンも一緒に「風になれ~」と大合唱だ。継続は力なり。ブレない姿勢が大切なのだ。
ところが同じUWFの遺伝子を受け継ぐ者でも残念ながらブレてしまったように見える選手もいる。パンクラスの佐藤光留だ。メイド服に猫耳のコスプレで人気があるが、初参戦の全日プロジュニアリーグ戦では、花道でメイド服を脱ぎ捨てた。「メイド服は必要ない」と自らの意志で脱いだという。
「え~」「あ~あ」というファンの失望の声が会場から漏れた。佐藤は単なるイロモノではない。ちゃんと基礎がシッカリした選手だ。その上でのメイド服だからこそ人気があった。以前に取材した際には「キャラではありません。これが素です。100年に一人の変態を目指します」と大真面目に語っていた。
 佐藤は男色ディーノに激怒した、怖い鬼軍曹のいる新日プロでセコンドについた際にはメイド服を普段通り着用していたのに、全日プロではメイド服を脱いだ。彼の考えもわかるが、自ら捨てた「付加価値」を上回るファイトを見せなければ、ファンは納得しないだろう。正念場だ。
小泉純一郎元首相の評価が今でも高いのは、ブレなかったからだ。政策の是非に関わらず、終始一貫していた姿勢が支持されている。レスラーもキャリアを積めばファイトスタイルが変わる事もある。だが、個性的なキャラの確立をそんなに安易に変えて良いものだろうか。こんな不安定な時代だからこそ、変わらないもの、ブレない姿勢が大事ではないだろうか。
ちなみに、私はズレない。

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柴田惣一のプロフィル 東スポWeb編集長。昭和33年9月11日、愛知県岡崎市出身。身長は年々微減、体重は日々増加中。学習院
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