NHKは11日、2011年春にスタートする朝の連続テレビ小説「おひさま」で、女優の井上真央(23)がヒロインを務めると発表した。来年は朝ドラ50周年。7月25日には地上波デジタル放送への完全移行が決まっており、井上は“地デジ朝ドラ”の最初のヒロインともなる。鮮明な画面から、“おひさま”のような笑顔で、毎朝日本中を元気づけてくれそうだ。
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記念すべき年の朝ドラのヒロイン。都内で会見した井上は「(朝ドラの)ヒロイン役は、新人の登竜門のイメージがあったので、もうお声がかからないと思っていたのでビックリした」と、驚きを隠せなかった。
今回の起用の決め手は笑顔だった。タイトル「おひさま」のような温かい笑顔を持つ人ということで、小松昌代プロデューサーと脚本担当の岡田惠和氏と話し合い「この人しかいない」と一致したという。放送期間内の7月25日に完全地デジ移行を控えており、同プロデューサーは「より鮮明に映ることで、よりインパクトを与えることができる」と井上の“笑顔”に期待する。
物語の舞台は、長野県安曇野市と松本市。戦争をはさむ激動の昭和時代に、そば作りを通じて、太陽のような笑顔で人々を照らし続けた女性の一代記を、美しい風景の中に描く。井上は「主人公の家族や友人も温かく描かれていて、台本を読んで泣きました。早く、物語の世界観に飛び込みたい」と話し、「最近、暗いニュースが多い中で、笑顔で、人を明るく照らしてあげられるような、たくさんのメッセージを届けられたら」と意気込んだ。
井上は16歳から30歳前半までを演じ、セーラー服姿も披露。実は、09年に公開された映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」で、制服姿からの卒業を宣言していたが「封印したのに思わぬ形で着られるのうれしいですね」と照れ笑いを浮かべていた。