西日本新人王決勝に進出した西口兄弟の兄・優太(左)と弟・直輝=兵庫県川西市の森岡ジム
「ボクシング西日本新人王決勝戦」(14日、大阪府立体育会館第2」
8人兄弟の長男と次男が、そろって決勝の舞台に駒を進めている。バンタム級・西口優太(25)とSバンタム級・西口直輝(22)=ともに森岡=だ。
二人三脚でプロボクサーの道を歩んできた。兄・優太は06年4月のプロテストで合格できず、一度はプロになる夢をあきらめた。その年の末、弟・直輝から「このままなら後悔する。自分も一緒にやるからもう一回やろう」と背中を押された。そして翌年、2人はプロテストに合格した。
「一緒に新人王戦に出て、兄弟同時で新人王になりたい」と今回、エントリー。お互いを鼓舞し、決勝まで勝ち進んだ。パワフルさが持ち味の優太は「緊張して気付いたら試合が終わっていた」と苦笑い。スタイリッシュな直輝は「練習したことが試合で出せている」と胸を張った。
決勝戦はもちろん、これまでも毎試合、家族全員が応援に駆けつけてくれた。優太は「ボクシングで稼げるようになって、両親に楽をさせてあげたい。妹、弟を習い事にも通わせてあげたい」と恩返しを誓う。兄弟は「絶対新人王になります」と口をそろえた。
(2010年8月11日)