WBC女子世界アトム級15位の花形冴美(本名・田中冴美、25)=花形=が11日、東京・後楽園ホールでジュジース・ナガワ(22)=フィリピン=と46・5キロ契約6回戦を行い、0−3で判定負けした。元WBA世界フライ級王者で花形ジム会長の花形進氏のリングネームを継承する「2代目花形」の連勝は「5」でストップし、デビュー戦以来の黒星を喫した。
明らかに不自然なロングの茶髪で入場した。さあ、リング上で戦いが始まる−。緊張が高まった時に、花形会長は冴美のカツラをスッポリ外した。カツラの下は金色に黒のメッシュが入った短髪。気合の入った髪形に会場はどよめいた。
ボクシングに恋している。有名医科大を中退し、08年7月、プロデビュー。今年1月には、ジムに隣接する女子禁制の合宿所に無理やり引っ越してきた。会長も認めるジム一番の練習の虫だ。
7戦目にして、海外の選手と初対決。初回に右クロスを放ち、拳を骨折。その後手数が出ず、後退する場面が目立つ完敗だった。「情けないです。もう一度出直します」。悔しさをかみ殺し、そう言葉を絞り出した。
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