ハマコー容疑者、２億円は「金山採掘に投資」

　担保に差し入れた株券を売却し、融資元に２億円の損害を与えたとして背任容疑で千葉県警に逮捕された元衆院議員の浜田幸一容疑者（８１）が逮捕前、任意の事情聴取に株売却などの事実関係を認める供述をしていたことが１１日、捜査関係者への取材で分かった。また、２億円の使途について「海外で金山の採掘に投資した」と知人に話していたことも分かった。

　捜査関係者によると、浜田容疑者は任意の事情聴取で担保に差し入れた株券を売却したことなどの事実関係を認めていたが、逮捕後は一転して「答える意思はない」と供述を拒否している。

　任意聴取は千葉市内のホテルで数回、行われた。浜田容疑者は産廃処理会社から０５年６月に２億円の融資を受けたいきさつの説明を求められ、情報通信企業の株式数百株を担保として提供した後、名義の書き換えを理由に、株券をいったん戻してもらったと供述。翌０６年に浜田容疑者が株券を売却、２億円あまりの売却益を得た経緯を認めたという。産廃業者との付き合いは長く、無利子で融資してもらったこともあるが、全額返済したとしている。

　県警は融資を受けた経緯や売却益の使途などを調べるため、１１日、東京・永田町にある有限会社「ハマコー」の事務所を家宅捜索した。

　また、浜田容疑者が「海外で金山の採掘に投資した」と側近に話していたことも判明した。融資をした千葉市内の産廃処理会社会長（６５）も「資金はモンゴルにいっている」と話していることから、県警は浜田容疑者が投資に失敗するなどして、資金繰りに困り、株券を売却した可能性があるとみて調べている。

　周辺によると、浜田容疑者は日によっては歩くこともできないほどで、健康状態はあまり良くないという。捜査幹部によると、逮捕から一夜明けた１１日の朝食は食べたが、雑談にも応じず、供述を拒否している。

（2010年8月12日06時01分  スポーツ報知）

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