定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

往復葉書

2010-08-12 07:15:18 | 日記
二週間ほど前に、「発達障害は治りますか?」を読んだという方から往復葉書が届いた。

その方のお子さんがもう長年精神科にかかっている。
一向によくなる気配がない。
このままでは気がかりで先に死ねない。
神田橋先生に診ていただくことはできないか。

という内容の達筆の葉書であった。

哀しさが伝わってきた。

別に花風社が特別なルートを持っているわけではないが
一般的な連絡先等を書いて返信した。
もしかしたらネット環境にないのかな、と思ったのだ。

何か起きているといいな。

ところで、精神科の入院期間が諸外国に比べて長いとか、問題になってきましたけど
これほど精神科が治らないのは日本特有の事情があるのでしょうか?
医療側か、もしくは社会の側に。あるいはその両方に。

あるいは患者の意識の中に。

愛甲さんもおっしゃっていましたが
神田橋先生のところに行くと治る、って言っても信用されないと。

でもよくなっているんだけどね。
本を読んだだけでもよくなる人いるんだけどね。

ある読者なんて
あまりに急激によくなったので「どうしてよくなったんだ」って親仲間に詰問されて
神田橋先生の本を出したら「こんなもので治るわけない!」と罵倒されて
あげくの果てに家(新築三年目)に「インチキ!」って落書きされたんだって。

立派な器物損壊だと思うんだが。
その読者が法的措置を取るかどうかは知りませんけれど。

まあ
信用されないくらい
普通は治らないんだろうね。
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焼酎(神田橋セレクション)

2010-08-11 06:15:11 | 日記
さてさて、「発達障害は治りますか?」出版直前に鹿児島に打ち合わせに伺ったとき
神田橋先生に桜島につれていっていただきました。
私と桜島は似ているらしいです。
活火山ですしね。

桜島でおいしいお魚をいただいて
本土に帰ってきて焼酎やさんで
何種類かの焼酎を選んでいただきました。

「神田橋処方」ならぬ「神田橋セレクション」の焼酎はもう、とてもおいしくて
それ以来鹿児島に焼酎をまとめ注文するようになりました。

神田橋先生は、その人に合った薬物やサプリを選ぶ名人でもあるようですが
そして日常生活の中に養生のコツを取り入れる先生なので
もしかしたら選んでいただいた焼酎は私と相性のいいものなのかもしれません。
あるいは「一般的においしいもの」なのかもしれません。
でもまあ、薬物やサプリの投与には慎重を期しますが
酒飲みはもっと単純に個体差なくできているような気がします。

でも同じときに黒糖を選んでいただいたら
愛甲さんと私には別々の黒糖を選んでくださいましたから
もしかしたら相性もみてくださっているのかもしれません。

まあとにかく(少なくとも私的には)おいしい焼酎のラインナップです。

不二才(ぶにせ)
岩蔵
明るい農村
南乃方(みなみんかた)

そして決定的なのが



これはもう、至福の時を過ごせます。
ただし度数が44度。
お酒の弱い人には薦められませんし、私たちも毎日飲めるものではありませんが、ちょっとその美味しさは桁外れ。

下記にファクスして取り寄せています。

株式会社 山形屋
ドルフィンポート店
ファクス 099−227−2270

先日も13本取り寄せました。
3本は贈答用です。
そして残り10本は(以下略)。

写真は読者の方が鹿児島まで先生に診てもらいに出かけたときのおみやげ。
九州名物白くまキティちゃんハンカチです。
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コミュニケーションの不思議

2010-08-08 05:10:02 | 日記
白くま母さんから不思議な話を聞いたことがある。
大地君は、同じクラスの重度判定のお友だちと
かなりコミュニケーションができるらしい。
大人の目から見ると、発語のないお子さんとでも、「会話」を交わしているらしい。
そして前の日にそこのおうちで何があったかとか、詳しく知っているんだそうだ。
親同士でも交わしていない情報まで。
そして「誰からきいたの?」ときくと
「○○くんが言ってた」と言うそうだ。
大人たちはそれで戸惑う。
そのお子さんは言葉のない子ということになっているから。

この話を賢ママさんにしたら
「当たり前ですよ」と言われた。
「文化が同じなのですから、言葉を発しなくてもコミュニケーションはできます」

そういうものなのか。

私たちのうかがい知れない内面がある。
その内面がどういう手段で表出するか
人によってきっと違うんだと思う。
(中には、適切な表出方法と出会えず一生を終えてしまう人もいるのかもしれないけど。)

と考えていたほうが楽しくありませんか?
「内面なんかないんだ。インチキなんだ」って思うより。

神田橋先生のこの言葉好きです。
 
「希望がないということが確証される研究」なんかつまらん。そういうものじゃなくて、その目の前の人を救うにはどの方法が合っているか、を探ったほうが楽しいし役に立つ。」
(「発達障害は治りますか?」 P293)
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よその国の死んだ天才

2010-08-07 08:08:15 | 日記
自閉っ子周辺の皆さんって
よその国の死んだ天才(ヴィトゲンシュタインとかアインシュタインとか)は容易に仲間扱いするのに(誰が診断したか知らないけど)
事件起こして簡易鑑定で「アスペルガー」という報道が出ると目くじら立てたり
支援の対象に組み入れなかったり
仲間かそうじゃないかの区別が恣意的なことがよくあるみたいよね。

よその国の死んだ天才はありがたがるのに
自分の国の生きてるASDの子が本書いたりすると
素直には喜ばないのね。

東田君のことだけどね。

よその子の発達凸凹は推定インチキなのかしら。
iPhoneとかiPadとかのアプリもどんどん増えているみたいなのに
それを活用するお子さんもどんどん出てくると思うけど、その人たちを
推定インチキにして全体の支援を遅らせるつもりかしら。

テクノロジーの発達で
これからいっぱい出てくると思うよ。
言語方面で、あるいはグラフィック方面で、才能発揮する自閉っ子。

それをいちいち偽者扱いするのかしら。

どっちでもいいじゃん。
自動的に偽者扱いするより
とりあえず本物と仮定しておけば?

よその国の死んだ天才ばかりじゃなくて
自分の国の生きてる天才(推定も含め)を寿げば?

写真はちゅん平と同郷の佐賀ムツゴロウキティ。

ちゅん平は文才はあるけど、空腹感は大人になるまでわからなかった。
そういう発達凸凹なんていくらでもありますよ。
それが自閉症スペクトラムじゃないのかしら。

それがわかんないのなら
理解のない一般社会と同じ程度の理解レベルだね。
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朝から嬉しいメールがきていた

2010-08-06 06:24:05 | 日記
朝起きてPCをあけると
嬉しいメールが夜のうちに届いていた。

講演のとき知り合いになったASの女性。
先日ちょっとした相談を受けた。
自分のキャパを越えた仕事量が降ってきていると言う。
障害者枠で就職しているのに。

ただし、忙しさは期間限定だった。
会社にも、やむにやまれない事情があるのだろう。
アドバイスともいえないアドバイスをして、励ました。

やってみた結果の報告だった。
なんとか仕事をこなせたと言う。
倒れなかったと言う。
こなせたことが自信になっているようだった。

「発達障害は治りますか?」の中で神田橋先生はこうおっしゃっている。

自分で何かをできたと自覚することで育つセルフ・エスティームは、外側から価値観を植えつけられることなく、生理的な快感につながっていく。(P146)

岩永先生もこうおっしゃっている。

能動的に取り組むことによって生まれた自信は、様々な場面でその人の情緒を支える下支えになっていると思います。(P147)

賢ママさんもこうおっしゃっていた。

「修行の機会を与えないほうが、ずっと子どもにとってはかわいそうなことです」

なるほどなあ。

写真はレアもの(?)の商売繁盛エビスビールです。
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