暴力団排除対策案を承認へ…日本相撲協会

　日本相撲協会は１２日夜、東京・両国国技館で臨時理事会を開催し、協会の全般的な改革を目指す第３者機関「ガバナンス（統治）の整備に関する独立委員会」がまとめる暴力団排除対策案を承認する。これを受け武蔵川理事長が、同対策案の一つである暴力団排除宣言をする予定。

　相撲協会幹部によれば、この日は８月中に辞任する見通しの武蔵川理事長（元横綱三重ノ海）が態度を表明することはないとみられる。

　理事会に先立って開かれる独立委の第４回会議で最終案をまとめる。暴力団との交際の禁止、違法賭博の禁止など骨子は既に相撲協会が受け入れることが決まっている。今回の独立委には大関魁皇関ら現役を代表する力士５人が出席。

　臨時理事会は午前にも開催され、相撲協会が業務委託している望月浩一郎弁護士との「契約解除」をめぐる騒動で、契約関係の継続を確認したいきさつの報告などを行う。

　なお特別調査委も開かれ、週刊新潮に賭博行為が複数回にわたって報じられた佐ノ山親方（元大関千代大海）の案件について結論を出す予定。地方場所宿舎での暴力団関係者とのかかわりが取りざたされた松ケ根部屋と境川部屋の件も協議し、特別調査委が実施した各部屋の地方場所宿舎に関するアンケートの中間報告も行う。