クマのスギ枯らしは、悪さではなく間伐行為
    静岡県浜松市にて
    クマが皮をはいで茶色く枯らしたスギ
最近、クマがスギの木の皮をはいでスギを枯らし始めました。今までになかったことです。

林業家にとっては、クマは林業に被害を与える害獣となっています。

しかし、クマが枯らしたスギをよく見てやってください。

見事にうまく間伐していると思われませんか。

1haに3000本という大量のスギの苗木が植えたまま放置され、内部が真っ暗な人工林。

森づくりの名人であるクマは、必死で無料間伐をしてくれています。

しかし、これを人間は、クマが悪さをしたとして、今もクマを殺し続けているのです。


 
(栃木県の森林行政に携わる方から、上の文に反論が出ました。1本の茶色く枯れたスギのまわりの10本のスギは、クマによって皮はぎされている。クマの行為は林業貢献ではないというものです)


 確かに、クマは所によってはスギの皮はぎをします。(兵庫県のクマはしません) 木は枯れません。

皮はぎの跡は、木の成長とともに洞(うろ)となり、二ホンミツバチの巣になり、将来的には、自分を含め

いろいろな動物の越冬穴になります。豊かな森づくりに必要な行為です。

 クマと共存してきた京都の林業家たちは、伐採時、皮はぎを受けた場所を避けるため、やぐらを組ん

で、地上数メートルから上の部分だけを伐って、材として使っていました。

  クマの行為は、人間が自然林を皆伐して上から下まで人工林にしてしまうような林業では、いずれ

行き詰ることを示唆してくれているのかもしれません。持続可能な林業形態を、考えるべき時でしょう。