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【40×40】諸星清佳 反米「平和」市民団体の方へ
このニュースのトピックス:40×40
沖縄の“反米「平和」市民団体”の方々に一言申し上げたい。日本の国防・外交に関して、「どのような論理を持っているのか明示してほしい」ということである。それがはっきりしない限り、いくらデモを行っても全く説得力がない。
「冷戦は終わり、沖縄は平和に戻りました」と県民集会でアピールする人を見て、いすからひっくり返りそうになるほど驚いた。
いまさら言うまでもないが、東アジアでは冷戦構造はほとんど変化していない。「戦略的互恵関係」と笑顔を浮かべて中国が擦り寄ってきているが、海自護衛艦に中国軍ヘリが異常接近するなど、衣の下から鎧(よろい)がのぞいている。
北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈事件は、朝鮮戦争があくまで休戦状態でしかないと改めて認識させてくれる。中国大陸・台湾海峡・朝鮮半島ににらみを利かす米軍を、沖縄から動かせるわけがない。抑止の力は、東アジアの平和のため、なお機能しているのである。
先の大戦末期の沖縄戦は確かに悲劇だったが、65年も前の戦いを、「現在進行形の国防問題」に対置したって、残念ながら、ただの感情論にしかなりえないのである。
そもそも平成18年に普天間飛行場移設の現行案が決まったとき、「平和」市民団体の方々は、なぜ大規模な反対運動を展開しなかったのだろう。
動く見込みのない相手に対してはおとなしく、付け込みやすい相手だとキャンキャンわめくのではね…。
ただし、沖縄に基地が集中しすぎていることは事実である。いささかの移転も認めようとしないヤマトンチュー(内地の人間)も醜い。
さて、菅直人新首相どうします?(ジャーナリスト)