|
伸び悩んでいたビールの需要が猛暑で回復し、大手各社が増産を始めた。11日に発表された7月のビール系飲料の出荷量(発泡酒、第3のビールを含む)は前年同月比2.1%増で、7月としては2年ぶりにプラスに転じた。ビアガーデンも好調で、各社は猛暑が続くことを期待する。
気温上昇に応じて需要も伸び、新商品の取り扱いが本格化した第3のビールが、前年同月比16.9%増と大きく伸びた。減少傾向だったビールは0.8%減と下げ幅が縮小。発泡酒は11.0%減だった。大手4社とも7月のビール系飲料の販売量は前年の実績を上回った。
キリンビールは第3のビールを、8月は前年同月比で1割増産する計画。アサヒビールも同じく第3のビールを4割増やす。サントリーとサッポロビールは8〜9月、第3のビールの主力商品をともに3割増やし、高級ビールも2割増やす見通しだ。
暑さでビアガーデンの売り上げも伸びている。東京都新宿区の明治神宮外苑内にある「森のビアガーデン」は7月の売上高が前年同月比2割増、8月は3割増となる見通しだ。木々に囲まれたおしゃれな環境で飲めるとあって、担当者は「女性客や若者の姿が目立つ」と話す。大阪市北区のサントリー屋上ビアガーデンは、7月の売上高が前年同月比46%増となっており、「過去最高レベル」という。