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米とベトナム海軍が交流 対中けん制姿勢を誇示
【シンガポール=宮野弘之】米海軍のイージス駆逐艦ジョン・S・マケインが10日午後、ベトナム中部のダナン港に入港した。今回の訪問は両国の国交正常化15周年を記念した米第7艦隊とベトナム海軍の交流行事の一環。米韓軍事演習に続く今回のベトナムとの交流で、米軍の対中けん制の姿勢が鮮明となった。
AP通信によると、米海軍は8日、ダナン沖320キロの南シナ海に停泊中の米原子力空母ジョージ・ワシントン船上にベトナム政府と軍幹部を招待した。
この席で、同空母のラウスマン艦長は「この海は誰のものでもない。皆のものだ。中国はこの地域で行動することができるが、それは世界中のどの国も同じだ」と述べ、同海域の領有権を主張する中国をけん制した。この間、中国艦船は遠巻きに見守っていたという。
中国は南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島やパラセル(西沙)諸島の領有権を主張し、ベトナムやフィリピンと対立している。先の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)では、ASEAN各国が中国に対し多国間交渉を要求。クリントン米国務長官もASEANを支持する姿勢を鮮明にしていた。