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島しょ群領有? インドシナ回帰の米、中国と対峙のベトナムは歓迎 (1/4ページ)
ヒラリー・クリントン米国務長官は先月、訪問先のハノイでベトナムとの国交正常化15周年を祝った。ヒラリー氏はさらに、南シナ海をめぐる周辺国の対立解消に積極関与すると宣言、この海を自国の領海とする中国を激怒させた。南進の勢いを増す中国に対抗し、米国はインドシナ回帰を強める。ベトナムにとってヒラリー発言は国交15年祝賀の何よりの贈り物となった。
「国務長官として私は多くの国を訪れる。そこでは(戦争の)過去を乗り越えられず、未来が損なわれることが当たり前になっている」
国交15年を祝うハノイの昼食会。ヒラリー氏は挨拶(あいさつ)でこう語り、続けた。
「私たちは違う道を選んだ。お互いを昔の敵としてでなく、協力者や仲間、友人としてみることだ」
ヒラリー氏は韓国訪問の後、ハノイに入った。朝鮮戦争から半世紀を過ぎてもなお鋭い対立が続く北朝鮮のことが頭にあったのかもしれない。
ベトナムにとって「クリントン」は特別な存在である。ベトナム戦争終結から20年後の1995年に国交正常化を実現したのは当時のクリントン大統領だった。その5年後に米大統領として初めてハノイを訪れたのもクリントン氏であり、ヒラリー氏にとってベトナムはそのときに同行して以来、10年ぶりの再訪である。