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【大リーグ】イチローしんみり ワカマツ解任 「みんないなくなっちゃう」2010年8月11日 紙面から
【シアトル秋野未知、ジョン・ヒッキー】イチローも驚がくのワカマツ監督電撃解任−。マリナーズは9日(日本時間10日)、成績不振を理由に日系4世のドン・ワカマツ監督(47)を解任した。傘下のマイナー、3Aタコマのダレン・ブラウン監督(47)が昇格し、シーズン終了まで監督代行を務める。アダイヤー投手コーチと、西武にも在籍したバンバークレオ・ベンチコーチも解任された。なお、アスレチックス戦は15年ぶりの三重殺で新生マ軍が白星発進。イチロー外野手(36)は4打数1安打だった。 突然の出来事だった。アスレチックス戦前に開かれた緊急記者会見。出席者のマ軍ズレンシク・ゼネラルマネジャー(GM)は険しい表情を浮かべてワカマツ監督の解任を発表した。 「長期的な組織の戦略を考えた場合、新しいリーダーシップが必要との決断に至った」。今季メジャーで5人目となる監督交代劇。つい一週間前にズレンシクGMは「ウチの監督はワカマツだ」と話していただけに、まさに急転直下の解任劇だった。ワカマツ氏は日系4世で、08年11月にアジア系米国人として初のメジャー監督に就任。今季はリー、フィギンズらを補強してプレーオフ進出を目指したが開幕から低迷が続いていた。 もちろん、イチローにとっても衝撃的な監督交代だ。今季は尊敬するグリフィーが引退、さらに頼みの新戦力リーもトレードで退団…。「みんないなくなっちゃうんだなぁと思った。去年一緒にやって、長い間やることになると想像していたから」。イチローは、ワカマツ監督が日系人監督という以上に常に冷静沈着なところを信頼。「感情的になることがない。それがボクにはとっても心強かった。どんな時も変わらないことが…」と言葉を続けた。背番号「51」が01年のメジャーデビュー以来、10年間で実に7人目の指揮官。低迷が続くマ軍で長年プレーするイチローの苦悩はいったい、いつまで続くのだろうか−。 (秋野未知)
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