(cache) 宮崎、口蹄疫で自治体財政悪化 基金枯渇寸前も - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 宮崎、口蹄疫で自治体財政悪化 基金枯渇寸前も

     口蹄疫問題で、宮崎県や感染疑いが出た市町の財政状況が急速に悪化している。防疫対策など新たな財政負担が生じているためだが、一部の自治体は貯金に当たる「財政調整基金」が枯渇寸前となっており、国の財政支援を求める声が日増しに強まっている。

     口蹄疫の被害拡大を受け、県は4月から7月にかけて、車両の消毒ポイントの運営費や家畜の飼料代補助など、総額約592億円の2010年度補正予算を編成した。この結果、10年度末の財政調整基金の残高は09年度末の約60%減の約49億円に落ち込む見通しだ。

     都城市など5市6町の関係自治体の財政状況も深刻だ。基金を取り崩さずに対応できたのは高鍋など3町だけで、残りの自治体は基金残高が大幅に減少した。

     最も被害が大きかった川南町では基金残高が約4億円から約6300万円に急減。町内の牛や豚は全頭殺処分されたため、畜産農家は収入が断たれており、町職員は「税収の落ち込みは必至。非常事態だ」と悲鳴を上げる。

     殺処分した農家への損失補償などは、国が特別交付税で手当てする方針だが、宮崎県は「全国で大雨災害が相次いでおり、特別交付税だけで財源不足を穴埋めするのは難しい」とみる。

      【共同通信】