「ＷＢＡ世界フライ級タイトルマッチ」（９月２５日、東京ビッグサイト）
王者・亀田大毅（２１）＝亀田＝の参謀役に兄・興毅（２３）＝亀田＝が名乗りを上げた。９日、大毅とともに成田空港から合宿先のフィリピンに出発した興毅は、挑戦者・坂田を徹底分析したことを明かした。坂田とスパーリングの経験を持つ興毅はすでに坂田の弱点を把握しており、今合宿中に大毅に“必勝方程式”を授ける。兄自ら大毅の頭脳となって全面サポートし、力を合わせて初防衛を目指す。
◇ ◇
興毅が、弟のために参謀役を買って出た。この日までに２０本以上の坂田の試合のビデオを見たという興毅は「俺はけっこう頭脳派やから分析するのは得意。大毅はビデオをあまり見ないし、俺が大毅に（坂田の）パターンとか教える。あとは大毅が実行するだけ」と全面サポートを約束した。
協栄ジムに所属していた３年間で、興毅は何度か坂田とスパーリングで拳を交えた。相手の攻撃パターンと弱点は自分の体で覚えている。「はっきりと言えないけど、どんなボクサーにも弱点はある。坂田が変わったのは体が大きくなったことぐらいやろ」と、率直に印象を述べた。
坂田を分析するだけでなく、今回のフィリピン合宿で大毅のスパーリングパートナーをスカウトする役目も担う。坂田のボクシングスタイルにより近いフィリピン選手を見分け、条件に合った選手をスカウトして日本に連れて帰る。パートナー料などすべて興毅が手配する。
世界２階級制覇の実績を誇る兄の強力なバックアップ。大毅は「お兄ちゃんはボクシングのことをよく知っているし、心強いよ」と全幅の信頼を置く。一方で坂田のような前に出てくるファイタータイプには絶対の自信を持っており、「自分のボクシングをすれば結果はついてくる」と言い切った。
今回の合宿中に坂田対策を授ける。興毅の頭の中にはすでに大毅の初防衛が描かれている。「当日のコンディションもあるけど、大毅の勝ちは間違いない。大毅が普通のコンディションなら中盤で終わる。判定までいっても大毅の負けはない」と、弟の勝利を確信していた。