日韓併合100年:「菅首相・全閣僚、靖国参拝ない」

事実上初めて

 毎日新聞は10日、「菅直人首相と全17閣僚は15日の終戦記念日に靖国神社を参拝しない見通し」と報道した。実際に全閣僚が参拝しなければ、記録の残る1980年以降で初めてのことになる。79年以前の資料は残っていないが、今回が事実上、初めてである可能性が高い。

 民主党内閣の全閣僚は10日、「韓国併合100年に合わせた首相談話」を承認した閣議終了後の記者会見で、靖国神社を参拝しない意向を表明した。菅首相も参拝しない方針を明言した。民主党が野党時代にまとめた「09年政策集」は、A級戦犯の合祀(ごうし)を理由に首相や閣僚の公式参拝には「問題がある」と主張している。

 自民党政権では1980年に当時の鈴木善幸内閣が「閣僚は首相と一緒に参拝する」との方針を決めて以来、終戦記念日の参拝が慣行化されてきた。閣僚参拝記録もこの時から始まっている。

 最近では、小泉純一郎首相の参拝に対し韓国・中国が強く反発、その後首相になった安倍晋三・福田康夫・麻生太郎の3首相は、外交的な影響を考慮し参拝しなかったものの、参拝する閣僚はいた。2007年の安倍内閣では全閣僚が参拝しない方針を決めたが、閣僚の一人が個人として参拝している。福田内閣の08年には3人、麻生内閣の09年には一人が参拝した。

 現在の菅直人首相と閣僚は、A級戦犯が合祀されている靖国神社ではなく、無名戦没者の墓として作られた「千鳥ケ淵戦没者墓苑」を訪れるものとみられる。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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