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【社会】

名古屋でも児相接触 大阪の2児放置死

2010年8月11日 16時02分

 大阪の2幼児放置死事件で、母親の元風俗店従業員下村早苗容疑者(23)=殺人容疑で再逮捕=が今年1月に転居するまで名古屋市内に住み、昨年8月に長女桜子ちゃん(3つ)が警察に一時保護され、「育児放棄(ネグレクト)に発展する可能性がある」と市中央児童相談所に通告されていたことが分かった。児相は家庭訪問で面会できず、「現時点で虐待は疑われない」と継続的な働き掛けを打ち切っていた。

 下村容疑者は昨年5月に離婚後、名古屋市中区の託児所付きのキャバクラで働きながら、桜子ちゃんと楓ちゃん(1つ)の3人で暮らしていたが、今年1月に大阪に移り住んだ。

 児相や中署によると、昨年8月2日午後10時すぎ、マンション住民から「廊下で子どもが泣いている」と通報があった。署員が駆けつけ保護した。その後、下村容疑者が引き取りに来たという。

 同容疑者は「コンビニに買い物に行ったすきに外に出てしまったようだ」と説明。桜子ちゃんに虐待の痕跡はなかったが、同署は深夜勤務などの生活状況から児相に通告した。

 児相は、育児を含めた生活支援が必要と判断。8月12日の最初の電話だけつながり、同容疑者は「生活に困っていない。折り返し電話する」と返答。だが、その後6回の電話や自宅訪問に応答はなく、8月末に働き掛けを終了したという。

 久保田厚美相談課長は「ポストに郵便物やチラシがたまっており、住んでいるのか不明。本人が困ったことがないと言っていたので緊急性のある案件とは判断しなかった」と話している。

(中日新聞)

 

 

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