
当サイトでも何度かとりあげた三井氏国策逮捕事件のその後ですが・・・
2008年8月27日、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は、三井被告の上告を棄却する決定をした。
元々この国策逮捕は、2002年4月、当時現役だった大阪高検の三井環部長が、「
検察庁が国民の血税である年間5億円を越える調査活動費の予算を、すべて私的な飲食代、ゴルフ、マージャンの「裏金」にしていることを、現職検察官として実名で告発する・・・」と内部告発し、22日、テレビ朝日のザ・スクープのインタビューを受けて収録をする手はずであり、後日には衆院法務委員会に出席して証言を行う予定が定められていた。
その収録が予定されていた日の朝、突然逮捕されたものだった!
(通常は逮捕などされることのないごく軽微な罪で、それすら本人は否定しており、検察が暴力団と取引して無理やり罪をでっち上げた可能性も多分にある)
これはたとえば、
植草氏がゴミズミ政権の失敗を書いた著書を出版する直前に逮捕されたのと同じく、
口封じ目的の国策逮捕以外なにものでもない。
古川利明氏のサイトでは、その後もほとんどこの事件のことを中心に書き続けられてるようで、事件の内容・経緯とか、今回の上告判決等については、上記サイトや当方姉妹ブログ含む過去記事等見ていただくとして、今回一番伝えたいのは、
三井氏が、長らくインスリンの自己投与を続けており、これを中断するなどということは、本人の生命にも直に関わる重大な影響をもたらす危険性があるにもかかわらず、拘置所収監後、三井氏に対して、インスリン投与は許さない状況になっており、その結果、三井氏は時に意識朦朧とするような状況になっているとのことです!(
http://toshiaki.exblog.jp/7633524/)
これを読んで真っ先に思い出したのが、かつての
田中角栄元総理のことで、それまでピンピンしてたのが、逮捕された途端あぁいう状態になってしまったのは、薬を盛られたとしか考えられない。
(今回の場合は、薬を盛るもでもなく逆に、これまで投与してた命綱ともいうべきインスリンを止めたわけだ)
他にも日本の総理では、
橋本竜太郎、
小渕恵三あたりも同様と言われてるし、ゴミズミの慶応時代の同級で彼の家庭教師役を務めた元衆議員の
栗本慎一郎氏も自身の著書の中で、脳梗塞で倒れる直前の食事中に妙な味がしたことを述べられている。
(関連記事→田中角栄、橋本龍太郎、そして栗本慎一郎氏らに見られる新手の口封じ・抹殺!? 他)日本のメディアではこういったことは絶対報じないけど、海外に目を移すとたとえばロシアの
リトビネンコが、ジャーナリスト:アンナ・ポリトコフスカヤの射殺事件の真相を究明する為、イタリア人教授・マリオ・スカラメッラと名乗る人物と、ロンドンのピカデリーサーカス周辺の寿司レストランで会食後、体調が悪化し病院に収容され、翌日集中治療室に移された(その後間もなく死亡)事件では、病院側は,毒物はタリウム以外の放射性物質であると発表し、ロンドン警視庁は、毒殺が企てられたものとして捜査、マリオ・スカラメッラを逮捕してるし、
ウクライナの
ユーシェンコも、大統領選直前急に重病にかかり、反対陣営に毒を盛られたと言われている。
(関連記事→ロシアでまたジャーナリスト暗殺! 違法輸出追及中の記者 他)あるいは、イラクの
フセイン裁判で、公判直前に、裁判の鍵を握る重要証人・諜報機関の長官であった1982年に捜査官を務めていた
ワッダーフ・ハリール・シャイフ氏が米軍病院で死亡している。
イラク最高刑事裁判所の第一刑事局の裁判官チームはシャイフ氏の死亡一週間前に、裁判所の総検察局の臨席のもと、ドジェイルにおける犯罪についての証言を聴取することが出来たと言っているが、都合の良い時期に死んでくれ、また死亡する1週間前にうまい証言を引き出したものだ。癌死したとされるシェイフ氏は、
米軍に捕まるまではぴんぴんしていたが、逮捕されてから急に癌にかかった。といった例もあるw
(関連記事→フセイン処刑の真相!〜弁護士が「暴露本」出版へ「知られてない事実明らかに」)その大阪拘置所の医師というのは、2002年に国策逮捕、拘置された時から現在までずっと替わってないという。
また、和歌山カレー事件の捜査・公判(一審)両方を担当した検事が、この三井氏事件捜査にも携わっていたようだ。
そして主任弁護人だった小坂井弁護士が10月31日付で拘置所長に、拘置所側が適切な処置を施していないことについて抗議書を出したものの、ナシのつぶてだったということで、改めて弁護側は大阪弁護士会会長・上野勝の名で、大阪拘置所宛てに11月4日付で照会申立を行ったとのこと。
(今日現在、そのブログの方に何も書かれてないということから、おそらくそれに対してもまだ返事がないものと思われる)
非常に危険な状況です!三井環氏国策逮捕事件のことについては、
検察庁が裏金作り遊興費に使ってたことを内部告発した三井環・元高検部長を国策逮捕裁判の判決文が事前に権力者らに漏洩〜三井氏事件あたりに書いてきたけど、三井氏ご自身もHPを作って、事件の真相やいろんなことを訴えておられます。
とくに、
検察の実態を知るには最高のサイトと思います。
ぜひ、直接ご覧いただきたいと思います!
三井環氏ホームページより
検察幹部のアメとムチの工作
噂の真相の記事が平成13年1月に出た直後です。
私のいた、大阪高検公安部長室に大阪高検元検事長の荒川洋二氏がやってきました。
噂の真相では、加納氏の調査活動費問題が指摘されていました。ずばり的を得た告発は、加納氏とトラブルがあった三井に違いないと、やってきたのでした。
「昔、調査活動費を裏金だといって、一人だけ返上した検事正がいた。その人は偉かった。裏金作りは反省しなければならない」
そんなことを独り言のように言って、帰りました。
次にやってきたのは、荒川氏の後大阪高検検事長を務め「関西検察のドン」と呼ばれている、逢坂貞夫氏でした。平成13年6月5日、私は逢坂氏に大阪のキタ新地にある高級料亭に呼ばれていました。
「検事を辞めて、うちの事務所にこないか」
逢坂氏は開口一番、そういいました。
「松尾君が困ったと、よく電話してくるんだ」
松尾君とは、最高検次長のことです。
逢坂氏は、さぐりを入れるように、私にいろいろな話を持ちかけてきます。
「三井君、組織を裏切るとモリカズみたいになるんや。よう覚えときや」
逢坂氏はそう話しました。
(モリカズとは、元東京地検特捜部のエースと呼ばれた、田中森一氏。意見の食い違いなどで、検事から弁護士に転進。闇の経済人や暴力団のアドバイザーとして、名をはせた。その後、詐欺容疑などで、許永中とともに、逮捕され今は東京高裁で公判中。)
逢坂氏はそう私を恫喝したのです。
平成13年3月ころ、大阪高検の次席検事である佐々木茂夫氏から呼び出しを受けました。
「公証人のポストを神戸で用意した。神戸は検事正経験者しかなれない」
と打診がありました。公証人にすれば、検察や法務省に牙を向けることもないであろう、調査活動費告発という検察の恥部に触れることもない、そんな意図を感じました。
そして、平成13年12月13日。
当時の大阪高検検事長であった、東条伸一郎氏に呼ばれ検事長室に行きました。調査活動費の裏金告発の情報源が私であると、検察関係者の多くが察していました。
「いろいろと考えあるかもしれんが、悪いようにはしないから。関西検察が悪いというのはよくわかる。腹が小さくてな・・・」
と言われました。
それでも、私は調査活動費の告発をする決意を日々、固めていました。
これを読んだだけでも検察の実態がよくわかる!
「アメをやるから、告発なんかやめておとなしくしておけよ!」とか、「これ以上続けたら、どうなるかわかってるな!」とかいった意味のことを、入れ替わり立ち代り検察のトップ連中が言いに来てるわけですw
とくに、「
組織を裏切るとモリカズみたいになるんや。よう覚えときや」あたりは、これが法を守るべき立場の、それもトップの言ってることやからねw
そこには正義もクソもない。一緒に悪事をする側につかなければ、ヘタに正義を貫こうとすれば、闇組織から抜け出時のような状況に追い込まれるわけで、つまり、政治家や官僚、裁判官、検察、警察、国税・・・あらゆる組織の人間が暴力団と全く同じということです!
こういった例は、検察だけに限ったわけじゃなく、政治、外交、官僚、公務員、企業、地域のいろんな組織等、世の中のあらゆる組織・機関に共通して日常行われてることですが・・・
結果、
正義に目覚めた人間は口封じ・見せしめに、無理やり罪に陥れられて刑務所に入れられ(若しくは暗殺され)、悪事を行ってる連中はなんの罪にも問われることなく(若しくはごく軽い罰金刑程度で済まされ)悪事を続ける。
権力組織全てがツルんでる今の世の中では、これがごく当たり前のことなのです!いわば、子供の頃の集団によるイジメなどというのは、大人社会での汚さを身につけるための予行演習のようなものといえるでしょう。
今の世の中は、それなりに悪事に加担する側につかない限りは、平穏に暮らしていけないようになっているのです。
同じく
三井氏HPから、「
裏金を使った元検事正」と、「
裏金を作った元検察事務官」と立場の違う二つの本音を紹介させてもらいます。
●裏金を使った元検事正の本音
私はね、検事正の内示を受けたときが、検事人生で一番、喜びを感じましたよ。
そりゃ、犯人を自白させたり、有罪に持ち込んだときもやりがいはありましたけどね、捕まえたら自白させて当然、起訴すりゃ有罪なんて常識という世界ですから、喜びよりプレッシャーから解き放たれたという言葉が、あたってるのかな。
何で、検事正の内示が嬉しかったのか?
まあ、名誉と地位、そしてうまみかな。
うまみの大きな理由は、調査活動費やな。
今まで、次席検事時代は調査活動費の決裁はすれど、一銭も使えず、検事正が使うのを指をくわえて見るばかり。毎晩、豪遊してた検事正に憎しみさえ感じたことがありました。
それを自分が思う存分、使えるのですから、こりゃ、最高です。
使うがために、検事正になったようなもの。そのためにずっと検察組織で忍の一字で我慢してきた。
調査活動費が遊興費に使われる、裏金というのは次席検事で決裁する立場になるか、公安部門を経験した検事なら、だいたいは把握できます。
私はゴルフが好きだったから、週末にはいつもグリーンで球ころがし。
酒を飲んでも、何もしなくても地検の事務官に伝票がまわってが処理してくれるんです。帰りのタクシー代、それも連れの人の分まで飲み代に入れるように事前に話ができている。財布を持たずに飲みに行きました。
こんな気楽なことはない。ゴルフでも、金は払ったことなかった。事務官がうまくやってくれました。
だから、私の場合は年間、数百万円の調査活動費はきっちり使い切った。ある年は、接待が例年より多くあったので逆に足りず、カラ出張で作った金で、補填したこともあったかな。
調査活動費が裏金で、返上すべきと私はずっと感じていました。
三井氏が、調査活動費を告発していることは、心の中では応援しています。検察は正義を追及するところですから、税金を遊興費に充てては、国民に顔向けできません。これは検事や事務官の大半が同じ思いでしょう。けど、三井氏の逮捕を見れば、正直怖くてとても表立って声を上げることができません。そんな見えざるプレッシャーを与えているのです。
三井氏の逮捕後、妻や娘に聞かれましたわ。
「おとうちゃん、調査活動費って、使ってないわね」
「もちろんや、検察に裏金なんかとない」
と答えましたが、
「あんた、検事正の時は単身赴任がほとんどで、よくゴルフしたよね。
どこからお金が出ていたの」
と鋭い視線を放ってました。
使い始めると、調査活動費ほど、ええもんはありませんわ。一種の麻薬。アメとムチ、検察という組織のすごさを実感しています。
●裏金を作った元検察事務官の本音
三井さんの調査活動費の告発には、事務官は拍手、喝采。「ざまあみろって」って思っています。
私の勤務していた検察庁のトップ、事務局長というTOPの座に着いた人間の大半が、調査活動費や出張旅費をうまくごまかして、裏金をつくった連中ばかりです。裏金を上手に捻出することで、幹部の検事に取り入って、出世の道をつかんだ。今回、三井さんの件で登場しているらしい、神戸地検の柏岡氏もそのタイプという見方をする事務官が多いですね。
私はかつて公安部門を担当していたことがあります。ここの事務官が、領収書を偽造するのです。私たちの場合、長年、警察の公安部門とつながりがあります。
そこに、領収書を渡して、名前と住所を書いてもらっていました。
3万円から5万円を渡したことにして。
「また、たのみますわ」
「わかりました、なんとかします」
もう、お互いにあうんの呼吸でした。
お礼に、いっぱいご馳走しておわりです。
警察はいつも、検察を気にして仕事していますから、非常に協力的。こちらも、さまざまなことで、便宜をはかりますから、持ちつ持たれつでした。
飲み屋の領収書とかは、よく捜索で店の印鑑などを押収しますね。
最初は事件の証拠として残しておきますが、いつかは廃棄しなければなりません。中には、押収しても事件とは関係ないものもあります。それを、うまく使って偽造していました。
結局、これなんかは私文書偽造で実際に調査活動費を支出させるわけですから
同行使で、逮捕されても仕方ない。
事務局長はそれを、裏帳簿につけて管理しています。ある事務局長は、裏帳簿をいつもカバンに入れていました。それを、うっかり酔っ払って電車に忘れて大騒ぎになったことがあります。
「ノートなんだ、ノート」と必死でした。財布も一緒に忘れたのに何でノートって騒いでるのかと思ったら、裏帳簿だとあとでわかって、事務官同士で爆笑しました。
当然、裏帳簿があるから裏の銀行口座もあるそうです。ここに、調査活動費とカラ出張で浮かした金を管理しています。
調査活動費を使えるのは検事正や検事長だけ。
それを事務官に作らせ、作れば出世させてやると脅しながら競争させる。
これって、犯罪にならないのか不思議です。
ちなみに、うちの検察庁では、検事正が調査活動費から部下に支出してくれたのは忘年会に日本酒3本を差し入れてくれただけでした。それも2級酒。
そのくせ、クラブで豪遊してはいつも公用車を待たせていた、X検事正。
本当にせこかったな。
そして、当時の
法相・森山真弓は、週刊誌の報道をもとにした野党議員の質問を受け、調査した上で、「検察の裏金は事実無根」と嘘答弁をしたものの、それを受けて元検察庁副検事であった高橋徳弘氏の実名入りの告発文書が届き、さらには
この三井氏の告発をきっかけに、仙台、福島等他の検察や、警察、果ては最高裁判所における裏金事件を告発する人たちが続々と現れたのだ!高橋徳弘氏の告発文書より
・・・今回の事件で、森山法相は、調査活動費について「かつてそういう話が出た時、調査して事実無根との結果が出ている」との見解を示しましたが、(略)「公金流用」が事実無根ではなかったことを証明しようと筆を執りました。
(略)
公安事務課から依頼された多数の領収書に「高橋正彦」の名前を書いていく。(略)私が担当していた部分は、領収書の偽造で、当時依頼された文書と領収証などを持っています。
(略)
当時、私が勤務していた検察庁をお調べいただければ真実が明るみに出ると思います。ご連絡預けば、更に詳細な話と証拠書類をご提供いたします。なお、検察庁に勤務していたことを証明するものも同封いたしました。
敬具
http://kokusaku-enzai.seesaa.net/article/64650573.html
この森山法相に限らず、
国会で故意に嘘答弁をしたような連中は、極刑に処すべし! 重大犯罪だ!!さらには、民間企業で内部告発する人たちも昨今よく聞かれるようになってきてるものの、いずれもそういった告発した人たちというのは三井氏同様、その後悲惨な運命を辿ることがほとんどのようです。
その一つ、
雪印食品による偽装牛肉事件を告発した西宮冷蔵(勇気ある内部告発が反感をかい、政官財から反撃を受け、実質倒産状態に追い込まれまれ、電気まで止められている)について、この
三井氏HPでも取り上げられています。
政治家というのが、いかに私利私欲のために動いてるかということがよくわかる出来事の一つです!