篠原監督に手応え、吉村強化委員長は谷にチクリ

　柔道の世界選手権（来月９日開幕、東京・国立代々木競技場）男子代表１６選手らが１０日、広島県東広島市内で強化合宿を公開した。篠原信一監督は「大きなケガもなくきているし、昨年の（世界選手権の）１カ月前に比べてもいい状態だと思う」と手応えをアピール。

　視察した吉村和郎強化委員長は「（今年４月から）篠原監督が東京で個別合宿を繰り返し、一体感も出てきたし、練習量は間違いなく増えた」と高く評価。昨年は史上初めて金メダル０に終わったが「６０から７３キロ級（３階級）で２個、９０から１００キロ超級（３階級）、無差別で２個」と、９９年以来となる金メダル４個を目標に掲げた。

　≪野村が自費参加しているのに…≫今合宿には強化選手から外れている男子６０キロ級の野村忠宏（３５＝ミキハウス）が自費参加。復帰戦となった先月のＷ杯ウランバートル大会で準優勝した直後だけに「体が動かないし、代表と同じ空気を吸っているだけ」と厳しい表情だった。それでも、吉村強化委員長は「あれだけの実績を持つ選手が、プライドを捨ててやっている」と評価。「亮子にそれだけの気概があるかどうか」と、合宿不参加が続く女子４８キロ級の谷を“チクリ”とやった。

[ 2010年08月11日 ]