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望月弁護士クビ→即撤回 まわし組逆襲“腰砕け”

 日本相撲協会は10日午前、ガバナンス(統治)の整備に関する独立委員会のアドバイザーなどを務める望月浩一郎氏(弁護士)に対し、委任契約の解除を電子メールで通告。12日の理事会で望月氏の契約解除について審議すると発表した。だが、午後になって協会幹部が望月氏に電話連絡し一転、契約解除通告を撤回。事態が混乱しているため、望月氏は態度を保留した。解除通告は、相撲協会の監督官庁である文部科学省とのパイプ役を務める望月氏の“追放”を狙った相撲協会の逆襲だったが、結局は腰砕けに終わった。

 ドタバタ劇の始まりは午前9時34分、相撲協会が望月氏に送った電子メールがきっかけだった。その内容は相撲協会が望月氏に対し業務委託契約の解約を通告するもので、「8月5日に武蔵川理事長が復帰し、ひと区切りついたことで、理事長からの指示によるものです」との理由が記されていた。

 望月氏は協会の監督官庁である文科省とのパイプ役を務めていたこともあり、協会内には望月氏を排除しようとする一部の若手親方の動きもあった。実際、ある親方は「望月氏は、協会にとって有益な情報を持ち帰ってこない。文科省の言いなりだ」と話した。これを受け独立委員会の奥島座長(日本高野連会長)は午後5時30分に甲子園で「若手親方が理事長に“文科省の手先なんで解任してほしい”と詰め寄ったみたい。文科省から伝えられることに、望月の主観が入ってるんじゃないか、という感じみたいだ」と説明。そのうえで、望月氏の解任には反対の意向を示し「改革をしないという意思の表れと受け止めるしかない。全面的に戦う。戦争だよな」と対決の姿勢を見せていた。

 奥島座長の反発により、まわし組と外部組は全面対決の様相を呈したが、この後、事態は急転した。午後7時になって望月氏が、この日午後1時すぎに協会幹部から「引き続き委任業務を行ってほしいというのが日本相撲協会の意向である」との電話連絡を受けたことを公表。この日の午後3時過ぎには陸奥広報部長(元大関・霧島)らが解約を通告するメールを送った事実を認め、12日の理事会で審議するとも発表していたが、この時すでに協会幹部が望月氏に通告の撤回を申し入れていたことになる。協会内の風通しの悪さもあらためて露呈した形だ。

 文科省の反発を恐れて慌てて撤回したのかどうかはともかく、少なくとも望月氏の“追放”を狙った協会の逆襲が腰砕けに終わったことだけは事実。まわし組の暴走が、文科省や独立委との関係に、大きな“しこり”を残す結果となった。

 ▼武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海) (私は)関係ない。広報に聞いてくれ。

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