芸能ジャーナリスト・井上公造氏(53)が9日、岐阜羽島‐米原間で緊急停止した東海道新幹線下りののぞみ155号に乗り合わせていた。井上氏はインターネットの投稿サイト「ツイッター」で車内の様子を“実況中継”。当初、「テロかと思った」というほどの煙の中、現場に向かいジャーナリスト魂を見せた。
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「ボクが乗っていた新幹線が爆発音がして急停車!煙が出てる!」。岐阜羽島‐米原間で緊急停車した東海道新幹線のぞみ155号に乗り合わせた井上氏が車内の様子を“つぶやき”続けた。
最初の書き込みは午前11時前。「後ろの乗客が車内を移動中。何があったの?車内はパニック状態」。その直後に「配電盤火災とアナウンス」「ゆっくり動き始めました」と原因や運転再開を速報した。「仕事柄、どこよりも早く伝えることを考える。臨場感が出せる手段がツイッター」と混乱状態の中、情報発信を忘れなかった。
井上氏はテレビ出演のため大阪に向かう途中だった。番組終了後、取材に応じた井上氏は「このような経験は初めて。小走りになる方もいて、後方から前方に向かう人はパニック状態だった」と振り返った。
10号車に乗車中、井上氏は「バン」と鈍い音を聞いた。同時に車両は緊急停止。「後方からハンカチで口元を押さえた乗客らが押し寄せた。開いたままのドアから白い煙が漂った。乗務員さんが後方に走るのを見てただごとじゃないなと。テロかと思った」という。
すぐさま後方に向かった。しかし、車掌に止められたため乗客らに話を聞いた。「何か燃えている」。情報を発信した。その後、米原で車両を乗り換え、約50分遅れで大阪入りした。
「帰省ラッシュ中でなく不幸中の幸い」と安どの表情を浮かべると、「『テロじゃない』とのアナウンスが先にあれば」と事故に遭遇した乗客、またジャーナリストとしてパニックを防ぐ方法を提言していた。