電撃的に休業を発表した歌手・宇多田ヒカル(27)が公式HPに掲載した「久しぶりの大事なお知らせ」は、15歳での鮮烈なデビューから芸能界を駆け抜けた12年間を振り返り、現在の苦悩もうかがわせた。内容を抜粋した。
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「低い天井の部屋で踊ってる衝撃的なPV」(笑)と言われた「Automatic」のデビューから、早いもので12年が経ちました。当時15才でした。
振り返ると、15才からずっと音楽ばっかりやってきました。「宇多田ヒカル」が音楽に専念できるように、周りから過保護に守られた生活をしてきました。人からは、年のわりには人生経験豊富だね〜なんて言われるけれど、とても偏った経験しかしていません。
アーティスト活動中心の生き方をし始めた15才から、成長の止まっている部分が私の中にあります。それは、人として、とても大事な部分です。
この12年間、アーティストとしては色んなことにもチャレンジしたし、少しは成長できたと思います。でもこれ以上進化するためには、音楽とは別のところで、人として、成長しなければなりません。
そういう気持ちから、一つ大きな決断をしました!来年から、しばらくの間は派手な「アーティスト活動」を止めて、「人間活動」に専念しようと思います。
これは「引退宣言」ではありません!でも、「休養」でも「充電期間」でも無いんです。
むしろ熱心に、そして謙虚に、新しいことを勉強したり、この広い世界の知らないものごとを見て知って感じて、一個人としての本当の自分と向き合う期間になると思います。それは「アーティスト活動」とは違う、「人間活動」かな、と。
そしてそれが結果的にはアーティストとしての私の成長につながるはずです。
もちろん、その間、気ままに音楽を作ったり、歌ったりも、してると思います。
人として少しは成長できたかな、と思った時、自然とまた、音楽をみんなに聴かせたい!と思った時がきたら、そうする時です。
このままファンに姿を見せないで隠れるみたいになるのもイヤだなと思って、気持ちよく「人間活動」に突入するためにも、今年いっぱいは、ぱ〜っと音楽活動したいと思います!
ファンのみんなが、この私の決断をどう受け止めるかは、一人一人違うと思うけれど、私を信じて、待っててください。2年になるか、5年になるか、わからないけど、一回り大きくなって帰ってくるから。少し時間をください。